いかにデジタルファブリケーションが世界と日本を変えているか #IVS

by Rick Martin Rick Martin on 2013.5.24

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これは、札幌で開催されている Infinity Ventures Summit 2013 の取材の一部である。このイベントについて、さらなるレポートはこのリンクから読むことができる。


インフィニティ・ベンチャーズ・サミット2日目のデジタルファブリケーションのセッションは、日本の優れたパネリスト達(画像上)とともに語られた。

  • タクラム・デザイン・エンジニアリングCEO – 田川欣哉氏
  • 慶應義塾大学環境情報学部准教授、ファブラボ創設者 – 田中浩也氏
  • 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授 – 小林茂氏
  • ITジャーナリスト/コンサルタント – 林信行氏

ディスカッションは、田川氏が製造におけるイノベーションサイクルは、昔は遅かったという背景の共有から始まった。だが、デジタル技術革新がほとんどの産業構造を変えたように、製造の分野にもそれが浸透してきているという。

製造は元々は技術力の高い一部の人達だけの舞台だったが、今は幅広いグループの人達も扱えるようになっている。メーカーズという動きの出現は、以前は違う範囲として分けられてしまっていたイノベーター、プロデューサー、そして消費者を繋げられるという。

Hisashi Imai's nail clippers design (thingiverse)
今井久嗣氏のデザイン爪切り (thingiverse)

小林氏は、3Dプリンティングがいかにデータプロセッシング、スキャンニング、ファブリケーションこれら3つのプロセスを消費者向けに簡単にしてくれているかを付け加えた。彼の組織は、これらのプロセスを教えることを目的としたワークショップを主催しており、レーザーカッターのような新しいデジタルファブリケーションツールはそれをとても身近なものにしていると述べた。

彼は、伝統的な製造はこれら新しい方法と共に一種のハイブリッド状態として共存できることを強調した。小林氏は、今井氏がデザインした片腕しか扱えない人のための革新的かつシンプルな爪切りの例をあげた。他のデザイナーはこの爪切りに自分たちが考えた調整を付け加えてデザインすることができる。

田中氏は世界には今200以上ものファブラボが存在すると指摘。彼は、将来の文房具店は、消費者自らが文具をデザインする場になりうり、衣料品店も同様に、消費者自らが服をデザインできる場になる可能性があると述べた。彼は、この分野で偉大な仕事をしている人々とワークショップを繋ぐ全てのサービスが高く評価されるべきであると付け加えた。

林氏は、偉大な設計者達の例として、自分自身のアンドロイドクローンをつくっている大阪大学の石黒氏と、手術を練習するために臓器の模造品を作り出せる3Dプリンティングをつくっている杉本氏をあげた。本物の臓器はウェット感があるので、彼はこれにも対応しようとしているそうだ。

この分野は過去にクリエイティブなものが既に出てきていたが、今後も日本でとてつもない早さで成長すると筆者は予測している。林氏は、日本には多くのマッドサイエンティストがいると述べ、彼らは多くのファブラボとよりコラボレーションするようになってきており、日本がこの分野で突出するのを助けているという。

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杉本真樹氏(ウォールストリートジャーナルより)

【原文】

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