モバイルペイメントのCoiney地方を攻めるーー宮古島の電気店がCoineyでエアコンを売る

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何気なくTwitterを眺めていたら、興味深いつぶやきに出会った。声の主はモバイルペイメント「Coiney」代表取締役の佐俣奈緒子氏。注目されるカテゴリで唯一、巨大企業に戦いを挑むスタートアップだ。

Coineyでエアコンが売れているーーしかも宮古島で…だ…と…。

以前、佐俣氏を取材したとき、実は彼女は地方を攻めたいと話していた。確かに彼らの戦略のひとつとして、小額決済ばかりに注目するのではなく、首都圏に比べて決済環境が整っていない「地方」というロングテールを狙う、というメッセージがあった。

そして今回、決済された商品はコーヒーやタクシー代金ではない。畳(多分高い)とエアコン(間違いなく高い)という高額商品だ。しかも宮古島と沖縄。

興味が湧いたので、佐俣氏に状況を聞いてみたところ、なんと現時点で利用の半数近くは地方ユーザーが占めているのだと言う。同氏によれば「予想より早いペースで地方がシェア伸ばしているのが事実」なんだそうだ。

「例えばですが、長野のペンションで使われたり、日光のアウトドアサービスで使われたり、沖縄の畳屋さんで使われたり、宮古島の普通の電気屋さんで使われたりしています」(佐俣氏)。

ちなみに前出のエアコンは、Coiney加盟店となる宮古島の電気屋さんがお客さんのお家に届けた際、そこで決済されたものなのだという。Coineyのお手本のような使い方だ。

coiney
モバイルペイメント「Coiney」

インタビュー時、そうはいってもなかなか地方のユーザーに受け入れられることは難しいのではという感想を抱いていた。

実際、フィードバックで利用加盟店舗側が、そもそもとなるスマートフォンの使い方に慣れないという話も聞いていたので、受け入れられるまで相当の時間が(少なくとも今回のような記事を書くまで)かかるのではと思っていたのも事実だ。

もちろん、まだ受付再開してから1カ月ほど、まだまだ巨大な敵もいることだしそうそう簡単な道のりでないことは確かだろうが、少なくともいくつかの事例が生まれていることは、他に展開するにあたっての好材料となるだろう。

夜遅くにTwitterで取材に答えてくれた佐俣氏に感謝する。ありがとう。

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