スタートアップにとっての「DemoDay」と「テク系ブログメディア」の存在意義

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昨日の5月14日、MOVIDA JAPANのDemoDayが実施され、5つのスタートアップがまた新たなステージに向かうこととなった。そして今日、5月15日はOpen Network LabでもDemoDayが開催される。

このDemoDayはスタートアップにとっての「成人式」だ。そして私たちテク系ブログメディアにとっても、この日は特別な日になる。彼らを取材で追いかける解禁日(実際は前後するけど)に具合がいいからだ。

英語版:Meet the 5 newest startups from Movida Japan’s acceleration program
日本版:5社のスタートアップが自社サービスとビジネスモデルを投資家に向けてプレゼンした「MOVIDA Demo Day 3rd」

DemoDayは育成したスタートアップの情報を世界に向けて解禁する日

例えば北米のYCombinator(SF)、TechStars(NY)、500Startups(SF)をはじめ、数多くのシードアクセラレーターが開催するDemoDayでは、スターブロガーといわれる書き手が、ものすごいスピードでその情報次々記事にしていく。イベントが終わる頃には卒業生のアルバムが仕上がり、投資家達にとって必要な情報が世界に向けて発信される。

その日を境にスタートアップたちは、世界各国の投資家、企業、ユーザーと繋がり、新しい一歩を踏み出す。だからこそ、テク系ブログメディアはローカル言語、英語の両方で情報を素早く用意する必要があるのだ。

TechCrunchしかり、VentureBeatしかり、GigaOm、PandoDaily、The Next Web、見渡す限り全部やっている。アジア圏のパートナーメディアもまた、切磋琢磨してこの後を追っている。

DemoDay前後で一気に情報解禁することでインパクトを与える

YConbinatorのスタートアップはDemoDayまで取材情報が出てくることはあまりない。どれだけ期待値の大きな起業家であっても、育成期間中はサービスの成長にフォーカスしているからだ。

その代わりDemoDayでサービスのローンチはもちろん、100万ドル程度のシードファンディング、参加投資家のお披露目、場合によっては大きなユーザー数の獲得や、大手クライアントとの提携などを一気に発表する。

例えばこのウェアラブルコントローラーを開発するスタートアップはDemoDay前日に情報を公開し、DemoDayでの発表、その後日に150万ドルの売上を達成した記事がでている。

テク系ブログメディアはその情報を事前に掴み、その日の記事として彼らのローンチに花を添える。スタートアップの成人式は驚きがなければならない。それほど北米の競争環境は激しい、ということなのかもしれないが。

スタートアップを取材するテク系ブログメディアの役割

もしかしたら過去にもこれに似たようなイベントはあったかもしれないけど、「DemoDay」という共通のフォーマットで日本にも定着しつつあることは、スタートアップにとって、国内の起業文化を作る上において絶対的に重要なことだと思う。私たちもまたこの日をマイルストーンに取材を続けることができる、という意味で大切なのだ。

テク系スタートアップブログの役割はただひとつ「スタートアップのために書く」それだけだ。

私たちのメンバーは数年来、起業の現場で取材を続け、私自身も起業家としてブログメディアを創業した。なぜか。スタートアップのことを知るために必要だったからだ。(実際はメディアはスモールビジネスだったと最近気がついたが)。炎上もジャーナリズムも中立性もどうでもいい。ただシンプルにスタートアップを追いかける。

追いかけられたいという物好きな起業家がおられたらぜひこちらから情報をお寄せ頂きたい。

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