店内でバーコードスキャンはもうしない、Save22が位置ベースのプロモーション検索サービスにピボット

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店内でのバーコードスキャンや最安値の比較をするといった行為は、消費者にとっても小売店にとっても魅力的な戦略のように聞こえるが、現実はそうではない。Save22(旧 LobangClub)の設立者Guyi Shen氏によると、同サービスの今回の事業転換は、ある熱心なユーザがとある小売店でバーコードをスキャンしようとして、「待った」がかけられたことがきっかけとなったようだ。

そのユーザは手に携帯電話を持ち、Save22に掲載されている割引キャンペーンをシェアしたかったのに、お店のマネージャーに止められてしまった。Save22のキャンペーンをシェアすることでお店の売上が増えるかもしれないと説明したにも関わらずだ。そのユーザがどうしてそのお店でSave22のサービスを利用できなかったのか詳しく知るため、Shen氏はそのお店のCEOと面談した。

同CEOは、Save22はお店の売上に貢献するかもしれないが、同アプリを支持するのには気が進まないと説明した。同氏は最安値で商品を購入することだけが小売店内で得られる体験ではないと信じている。さらには、その他多くの小売店が同じような考え方をしていることが分かった。Shen氏はeメールで次のように語っている。

「彼の考え方は珍しいことではありません。小売店の大多数が同じように感じています。当社に対して愛憎の感情を持つ小売業者が一緒では企業の成長を図ることは難しいと分かりました。ですから、私たちが消費者のために作り出すショッピング環境を支持してくれる小売業者を得るための別の方法を見つけなければなりませんでした。

それで、通常は店内でしか手にすることのできないキャンペーンの印刷物やカタログをデジタル化し、オンラインで検索したり、位置情報にも対応できるサービスにしたのです。」

そうして新しくなったSave22が先日、シンガポールとフィリピンでローンチした(写真上)。検索を何件かしてみると、なかなかいい感じだ。Save22のおかげで、シンガポールの薬局GuardianでColgate歯磨き粉や、スーパーのSheng SiongでTigerビールのキャンペーンが行われていることが分かった。

Save22に一番よく似た価格検索サービスには、価格.comのPricePriceやRocket Internetが提供するPricePanda、そしてPricezaやTelunjuk、PriceAreaなどがあり、数多くのサービスが存在する。これらのサービスは具体的な商品別の価格検索サイトでキャンペーンベースではないので、消費者はこれらの多くのサイトを利用することもできるだろう。

Save22は今回の事業転換前に、Crystal Horse Investments、Nuffnang、Strategia Ventures、そしてLittle Lights Capitalから40万米ドルを調達している。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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