以前、クラウドソーシングサービス「クラウドワークス」と日本マイクロソフトによる、登録者のスキルの可視化についての取り組みを紹介した。クラウドソーシングサービスを発展させていくために、自己申告しかできていなかった登録者のスキルを、なんらかの形で評価し、可視化することは重要なことだ。
今回、クラウドソーシングサービスを提供するランサーズは、IT関連及びデジタルコンテンツの人材育成を行うデジタルハリウッドと、フリーランサー支援を目的とした協業することを7月18日に発表した。
今回の協業では、「特定の業務において十分に通用する水準のスキルが習得できる教育コンテンツ」と「登録者のスキルを可視化する認定制度」、「ウェブ製作を発注する担当者向けのノウハウが習得できる教育コンテンツ」「フリーランサーのコミュニティ形成」「学習支援制度の導入」の5つのサービスを提供する。
ランサーズは、今回のリリースに合わせて、2013年10月にフリーランサーの多面的な支援を目的とした「クラウドソーシング・コンソーシアム」を発足する予定であることも発表している。
一方、クラウドワークスも先日、業界初となるフリーランス向け福利厚生サービス「フリーランス ライフサポート」の無料提供を開始したばかり。
筆者も一人のフリーランサーとして働いていて感じることだが、フリーランスで働くといくつか懸念される点が出てくる。教育を受ける機会の減少、仕事について相談できるコミュニティがないこと、福利厚生などだ。こういった課題が、正規雇用で会社に勤めている人々と同程度まで改善されねばならない、とまでは言わないが、現状よりも改善されることは、フリーランスという働き方が、多くの人にとって働き方のひとつの選択肢となっていくことは困難だろう。
クラウドワークス、ランサーズ、両クラウドソーシングサービスの競争により、その利用者であるフリーランスの労働環境が徐々に改善されつつある。より多くの人がこの働き方を選ぶ際のハードルが下がっていくことで、この領域は今後さらに盛り上がっていくのではないだろうか。
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