スタートアップ系のアプリの中でも、Cooliris は SD Japan で過去に取り上げた回数が最多かもしれない。その理由はシンプルで、ほぼ数ヶ月おきに連携サービスを追加するからだ。スタートアップにとって、定期的なメディアへの露出を狙うなら、この戦略はかなり有効かもしれない。定期的に露出することで、消費者は継続的にいつも露出しているような錯覚に陥ってしまう。「365日いつでも新発売」している状態だ。
これまでの Cooliris 関連のニュースを振り返ってみよう。
- Coolirisが LiveShare の日本語版アプリをリリース、KDDIとも提携(2011年12月)
- Coolirisが新デザインの新しいSNSサービス「LiveShare」をモバイルとウェブ版でローンチ(2012年5月)
- 画像アプリ・スタートアップCoolirisに、NTTドコモが資本参加を発表(2012年6月)
- Cooliris、メッセージアプリ「LiveShare」のAndroid版をリリース(2012年7月)
- 3Dスライドショーアプリ「Cooliris」が新バージョンをリリース、各種写真クラウドとの連携を強化(2012年7月)
- Cooliris、中国でRenren(人人)連携のソーシャルフォト発見モバイルアプリをリリース(2013年1月)
- シリコンバレー発の写真集約サービス「Cooliris」は、スマホのフォトアルバムを置き換えられるか?!(2013年4月)
- 写真共有アプリのCoolirisが、日本人ユーザの要望に応えてDropBox連携に対応(2013年4月)
そして、今回発表となったのは、中国の Tencent(騰訊) とロシアの Yandex(Яндекс)との提携、および、Evernote や Tumbler との連携だ。Cooliris は、世界で最も多くのソーシャル・ネットワーク・サービス、写真共有サービス、ファイル共有サービスなどと連携を果たしたことになる。写真のAPI連携ができるということは写真に限らず、公開/非公開を含めて各サービスのインターフェースや技術仕様を把握しつくしていることになる。もはや Cooliris は、連携サービス各社に対して、知見をアドバイスできる立場にあるのかもしれない。
今回の提携を受けて、Tencent Weibo(騰訊微博)のユーザは、投稿した写真を Cooliris 上でシームレスに閲覧することができる。同様に Yandex のユーザは、Yandex.Images および Yandex.Disk に保存された写真を Cooliris のアプリ上で閲覧することが可能だ。このような努力が功を奏してか、世界75カ国の iTunes AppStore のライフスタイル部門で、Cooliris は iPad アプリ 1位の座を守り続けている。
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