プライベートコーチのCyta.jpが描く、スマホ時代の「サービスEC」戦略とは

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楽天やアマゾンなど、ここ20年近くかかって整備された国内のコマースインフラや価格比較サイトのおかげで、私たちはより安い商品を手軽に買えるようになった。一方で、135兆円と言われる小売り市場に占めるEコマースの割合は10%にも満たないという状況もある。伸びしろはまだまだ大きい。

ここに少し変わった確度から変革をもたらそうというプレーヤーがいる。コーチユナイテッドだ。

プライベートコーチを見つけることのできるCyta.jpを運営するコーチ・ユナイテッドは7月1日、同サービスのスマートフォン対応公開を発表した。また、同時に同社代表取締役の有安伸宏氏によれば、これを機に事業全体をスマートフォンに最適化させ、新たに掲げる「サービスEC」という事業ドメインにチャレンジしていくのだという。

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Cyta.jpは語学や楽器、資格取得など約140種類のプライベートレッスンが全国3,000カ所の会場で受講できるサービス。基本的な考え方はマーケットプレースに近いが、完全なC2Cではなく、同社が認定する講師や会場など、品質を可能な限り管理しているのが特徴だ。2011年6月の公開以来、今年8月中には累計の受講生数が2万人に到達する予定という。

スマートフォンがPCアクセスを逆転

「スマホからのアクセスが伸びてきて、2年前は10%だったのが現在全体の45%になって6月にはPCを抜きました」(有安氏)。

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本誌でもいくつかお伝えしているが、本当にスマートフォンからのアクセスが伸びているという話題はよく聞くようになった。有安氏もそのトレンドを感じ、一気にスマートフォンシフトを実行する。

「通勤通学中、家でもスマホを使うことがわかった。ここ2カ月はひたすらスマートフォンにリソース移行して、PCで実現されているものをすべてスマートフォンに移していましたね」(有安氏)。

新たな戦略「サービスEC」とは

スマートフォンシフトと同時に有安氏が新たに掲げた戦略が「サービスEC」だ。Cyta.jpが提供するのはあくまでレッスンという「サービス」。小売りとは違ったオンライン戦略が必要とされる。これを標準化し、他のローカル・サービスにも展開しようという計画だ。

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「ローカルサービスをオンラインで見つけて予約し、オフラインで消費する。ベビーシッターだったり、水道の修理業社、ネイリスト。楽天やアマゾンではこういったローカルサービスは販売できない。近い将来、これらをスマホで買おうという時代が必ずやってくる」(有安氏)。

これはGrouponなどで火がついた共同購入サービスに考え方は近い。サービス商品を見つけるとか選ぶというのはシステム化しやすい。しかし消費して高い体験性を提供するというところまで追いかけるとなるとさらにノウハウが必要になる。実際、クーポン共同購入では、店舗によってサービス体験に問題が起こったり、品質にばらつきがみられた。

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一方で講師の採用面接や先生のノウハウを共有、覆面調査などをやってこの最後の体験性にこだわってきたのがCyta.jpだ。有安氏はこの強みをもってサービスECという分野での一番手を目指すという。

「午後に時間あるからとスマホを開くと三時間後には安定した品質の英会話サービスを消費する。そういう世界観を実現したい」(有安氏)。

一点、品質にこだわりを持つと、どうしてもスケールしにくい印象があるので、その点を聞いてみたがあまり問題にならないようだ。

「スケーラビリティで「コストがかかる=スケールしにくい」というのは、よくある誤解だと思っています。例えば、クーポンの共同購入では凄い人数の営業部隊の人件費がかかっていたけど、スケールしました。

つまり、スケールできるかどうかは、『スケールさせる上で投資が必要な場合、その投資を担保するだけの収益を持続的に生み出せるかどうか』にかかっています。私たちも同様に、十分に付加価値の高いビジネスを提供していれば、十分な利益を確保できるので、クオリティ・コントロールに投資できるんです」(有安氏)。

オンラインECを語る際、もはや物販という縛りにとらわれる時代ではなくなっている。まだいくつか今後も展開が予定されているというので、動向を見守りたい。

 

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