インドのマイクロレンディングプラットフォーム「Milaap」が110万米ドルを資金調達

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Milaap(シンガポールに本社を置き、インドを拠点にするマイクロファンディングプラットフォーム)が先日、Jungle Ventures(アーリーステージの投資に特化するVC企業、シンガポール拠点)が率い、シンガポール政府のTechnology Incubation Schemeも支援する資金調達で110万米ドルを獲得したことを発表した。

今回の投資には、Skypeの共同設立者Toivo Annus氏や、シンガポールの投資ファミリーオフィスLionrock Capital、Sony Entertainment Televisionの共同設立者でJungle VenturesのマネージングディレクターであるJayesh Parekh氏、そして、以前からの出資者で、発掘されていないスタートアップへの出資を専門にするUnitus Seed Fundも参加した。

また、Milaapチームを長年知っているParekh氏と、Lion Rock CapitalのHari Kumar氏が同チームの役員に就任する。今回新たに得た資金は、Unitusや、First Light Ventures、ニューデリーの起業家Vijay Shekhar Shara氏とRajiv Madhok氏から既に獲得している25万米ドルに上積みされる。

Milaap top

ソーシャル企業のMilaapは、正規の銀行システムにアクセスできないインドの農村部や準農村部に住む人をターゲットにしている。同社は融資(利子の年率は12~18%)を行うために厳選された地元のパートナーと提携をしている。融資を必要としている人のプロフィールはMilaapのウェブサイトに掲載され、マイクロローンという形でユーザからの出資を受け付けている。

Milaapによると、同社の利子は市場で提供されている既存のマイクロクレジットプロダクトの半分だそうだ。競合のプラットフォーム「Kiva」は通常、年率の利子と手数料で36%を請求するが、パートナーを持たないZidishaの請求は10%未満となっている。同社は、パートナーシップ(決済ソリューションのPayTMはその1つ)を通じた無料もしくは助成サービスや、ソフトウェアの自動化、そして、企業以下の給料でも働きたいという人材の雇用に頼ることで、コストの競争力を維持している。

Sourabh Sharma氏、Anoj Viswanathan氏、Mayukh Choudary氏によって2010年に設立されて以来、Milaapは融資キャンペーンに80万米ドルを調達し、インドの10州で2万5000人の人の生活に影響を与えている。融資を必要とするキャンペーンには、学校のインフラ向上、若年者の雇用に関連する教育訓練、小企業のためのシード資金、きれいな水や衛生、家庭用の安全な照明へのアクセスなどがある。

同社は融資プロジェクトの100%が融資の返済をしており、融資の平均期間は18か月だという。運営コストの一部は、借り主から返済された融資額に約6%の利子をパートナーに請求することで賄っている。Milaapは、サービスを成長させ毎月の融資額を増やすことで、最終的に維持可能なビジネスにし、1年以内に東南アジアのもう1つ別の国にビジネスを拡大したいと願っている。

【via SGE.io】 @SGEio

【原文】

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