かつて中国版Foursquareと呼ばれた「Jiepang(街旁)」はもはやコピーキャットではない

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中国人はまだチェックインを利用しているのだろうか?そう疑問に感じ始めたのは2年前だ。似たようなチェックインアプリはもちろん、1つずつ消えていった。チェックイン機能はほぼ全てのソーシャルサービスの必須機能でそれだけの機能では使えない、そう考えられていた。だが驚くことに、Jiepangはまだ生き残っている。

ロケーションベースのキャンペーンや、スターバックスなどのブランド向け写真フィルターを通じて、500万の登録ユーザと毎月50万のアクティブユーザを抱えるJiepangは昨年、2ヶ月でブレイクイーブンを達成した。

メジャーアップデートしたJiepang 5.0はもはや中国のfoursqureコピーキャットではない(これは嬉しいことだ。そしてfoursqure自体もユーザ獲得マネタイズで相変わらず苦戦しているようだ)。

料理の写真に「Eating(食事中)」、というタグを付け、全ての写真を同じ場所にタグ付けすることができる。
料理の写真に「Eating(食事中)」、というタグを付け、全ての写真を同じ場所にタグ付けすることができる。

チェックインサービスであることに変わりはないが、バーチャルなチェックイン機能も追加されている。現在ではシナリオ別の16のタグが存在し、例えば、カラオケ中、などといったチェックインも可能だ。タグをタップすることで全てのチェックイン、そしてそのカテゴリー内の友達からの写真やメッセージを見ることができる(下の図を参照)。バーチャルチェックインは新しいものではないが、他の中国のアプリにはないものだ。

ユーザがJiepangに写真やメッセージをアップしたり、友達の投稿を閲覧したりできる機会さらに増やし、Jiepangは良い方向へ向かっているようだ。16のカテゴリーはインタレストベースのソーシャルプラットフォームにどこか似ている。

Jiepangユーザは中国のインタレストベースソーシャルネットワークのDoubanを好む。彼らが言うには、Doubanは上手くインタレストグラフを構築し、それをターゲットとする広告を打ち出している。今回JiepangはDoubanのモバイル版となりたいようだ。Doubanのモバイルアプリの性能は低いからだ。

Jiepangのように、Doubanもかつてはその「ハイエンド」なユーザを誇りとしていた。しかし最近の中国では、それはユーザ層が小さいことも示している。音楽のストリームサービスのローンチなどのおかげもあり、Doubanは成長を加速させた。同時に、広告を上回る収益の見込まれたeコマースによるコミッションやデジタルコンテンツの売り上げなどに収益元を多様化させた。

jiepang

どうやらJiepangは、初めてスマートフォンを購入したばかりの中都市のユーザを取り込んでユーザベースを拡張したいようだ。上海はスターバックスのようなブランドを消費する「ハイエンド」なユーザを無数に持つマーケットの一例だ。近い将来、上海のような市場に成長する中国の都市は増えると推測されている。

だがこのような都市での競争は全く異質のものだ。もちろん、Jiepangがこれまでのように既存のユーザへのサービス提供を続け、今年度末までに収支を合わせることは可能だと、Jiepangの共同設立者でありCEOのDavid Liu氏はJiepang 5.0のローンチイベントで発言した。

3年前にJiepangがローンチしたすぐ後、初めて彼に会った時と同じような言葉を聞けたことは嬉しかった。彼はJiepangを他のSNSともコンテンツをシェアできるソーシャルシェアリングサービスと呼んだ。

ソーシャル界の新たな王者であるWeChatが、位置情報サービスの将来性を宣伝していた他のライバルとは違い、Jiepangの新しいバージョンに統合された。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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