AQとクレイグ・モドによる、位置情報ベースの美しいエクスペリエンスを提供するサイト「Hi」

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

私は地図上に表示されたコンテンツが好きだ。そのため数年前からHitotokiの大ファンであった。Craig Mod氏と東京に拠点を置くAQのチームが開発したHitotokiは、素晴らしいストーリーにふさわしい美しいデザインで包まれたジオタグ付きの物語集だ。しかし今振り返ってみると、位置情報ベースのコンテンツというコンセプトは少し時代の先を行き過ぎていたのかもしれない。

数ヶ月前にAQのChris Palmieri氏にHitotokiの状況について尋ねたところ、再ローンチすると聞いてとても興奮した。その後しばらくして、新サービスは「Hi」というシンプルな名称で開始された(サイトはSayHi.co [1])。

Hitotokiと同様にHiでは、自分がいる場所から写真と短いメモで構成されるモーメント(瞬間)を「スケッチ」するよう求められる。このプロセスはスマートフォンに最適化されており、ユーザがモーメントを追加するときにジオタグ付けが行われる。Palmieri氏によると、HitotokiもHiも、モーメントのメモは500ワードを目標にして始まったが、それぞれのやり方は異なるという。

Hitotoki

そこで私はいち早くHiを見せてもらう機会を得て、実際に数ヶ月間試してみた。これまでのところ投稿したのはほんの数回で、利用するのはごく稀だ(時間的にも距離的にも)。しかしそれには理由がある。

Hiではモーメントの作成に関して細かいことを要求されるわけではないが、サイトの素晴らしいデザインを見ると、投稿する前にあるレベルの考察をするように暗に求められているように感じてしまう。Hiを使うと、週末電車に乗って東京を離れ、禅師と一緒に撮った最高の写真と、できれば俳句のようなそれに合う気の利いたキャプションを付けるまでは帰りたくないと感じてしまうのだ。

しかし、面白いことにHiの投稿プロセスは、その中で考察が加えられることになるように意図的に設計されているのだ。モーメントをアップロードすると、他のHiユーザがそのモーメントについて詳しい説明を求めてくることがある(ないかもしれないが)。この「Tell me more(もっと教えて)」リクエストは、優れた投稿に対する労い、また投稿に肉付けをする気にさせる仲間からの励ましでもある[2]。それはステージで講演をしている人に自信を持ってスピーチを続けるよう励ましてくれる喝采のようなものだ。

最初のスケッチを投稿した後、時間を空けて手の込んだ内容のもので補足していくことで、より良い内容のものが投稿されていくことが分かった。Palmieri氏は最初のステップを「スケッチ」と呼ぶ理由を説明してくれた。

「Hiを使っての最初の制作行為を「スケッチ」と名付けていますが、スケッチのためのツールはできるだけ楽しく利用できるよう作成しました。それはユーザに何度も何度も繰り返し使ってほしいからです。」

hi top

しかし、それに続くプロセスのステップではユーザが消化し、考え、そしておそらく最初のモーメントでは考えていなかった何かを思いつくことができるようになっている。プロセスをこのように分割することで、それがプロセスとは全く感じなくなるのだ。短いインスタントメッセージのやり取り、あるいは他のユーザが実際に関心を持ってくれるかもしれないFourSquareのチェックインのようなものだ。

Craig Mod氏の説明によると、Hi内にある高品質のフィードバックループ(「Tell me more(もっと教えて)」や「thanks(ありがとう)」機能)がこれまでのところ効果的に機能しているという。

「少し複雑に聞こえますが、実際にやってみるとスムーズなちょっとした相互作用モデルであることが分かりました。10日あまりですでに8万ワードのコンテンツが生成され、そのほとんどは優れたものです。」

私は旅行している時に注目に値するようなものに結構気がつく傾向があるので、出張時にHiを使うことが多い。しかし、Hiを気に入っているのでいつもとは視点を少し変えて近所でも何か変わったものを見つけようとしている。

しかし同時に、プライバシー上の懸念から自宅にあまりにも近いモーメントを追加するのを控えているため、利用が大幅に制限されている。これは多くの人にとってそれほど大きな懸念ではないかもしれないが。とはいえ、Hiをとても気に入っているので使い続けるつもりだ。

Mod氏、Palmieri氏そして仲間たちもHiを大いに気に入っていることは明らかだ。ウェブサイトに関して言えば一部の隙もないほど整理されており、彼らがコンテンツのフォーマットを信じていることがはっきりとわかる。また、好きでやっているのかもしれないがビジネスとして成り立つ可能性もある。Mod氏は次のように語る。

「どこかの時点で持続可能なものにしなければなりません。今は、エンゲージメントについてのさまざまな仮説をテストしています。核となる創造的なアイデアがうまくいかないのであればビジネス面ついて考えることは無意味なことですから。」

Hiについて詳しく知りたければ、Mod氏が自身で執筆したHiの紹介記事がMediumにアップされているので読んでみてほしい。またHiにサインアップしたい読者のために、招待状はこちらから。(Mod氏に感謝)

私は個人的に、Hiがうまくいくことを望んでいる。同様に、今日の瞬間を明日のためにアーカイブするタイムマシンアプリYesterscapeも応援している。また、自分たちのストーリーや文化をアーカイブし、ある場所についてのリッチなタイムラインを行き来できるようにしてくれる優れたウェブサービスも未だ夢見ている。多くの人がこのようなサービスを求めているのではないだろうか。今後さらに多くのサービスが登場することを期待しよう。


1. 昔のHitotokiのモーメントを閲覧したければ、HitotokiはHitotoki classicとしてまだ存在している。
2. そこでやめたければ、それはそれでクールだ。「that’s all I’ve got(それだけ)」をクリックすればいい。