※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。
本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。
B Dash Camp 2013 in Osaka の2日目、日本のモバイルコンテンツ業界にまつわる多くの問題について、オールスターのパネルの話を聞くことができた。スピーカーは次の通りだ。モデレータは、株式会社メタップス 代表取締役 佐藤航陽氏が務めた。
- 株式会社Gunosy 代表取締役 木村新司氏
- ヤフー株式会社 CMO(チーフ・モバイル・オフィサー) 村上臣氏
- ユナイテッド株式会社 取締役 兼 執行役員スマートフォンメディアカンパニー長 手島浩己氏
- 株式会社エイリム 代表取締役 高橋英士氏
成功への導くファクター
Gunosy の木村氏は、彼らのニュース・リーダー・アプリについて説明した。このアプリには一般ニュースのセクションもあるが、今日、コンテンツ・パートナー・チャネルという新機能をリリースした。モバイルコンテンツで成功する方法について、彼は次のように説明した。
タイミングが大事だと思う。
SmartNewsGunosy を出したとき、人々が Twitter や Facebook に疲れ始めていた。我々はこの問題の解決方法を描いていて、この問題に立ち向かっていた。人々の要望に応えるべく、ニュースをメールで提供し始めた。それがちょうどよいタイミングだったのだ。
マネタイズに関しては、
ユーザを数千万人獲得するには、まずは彼らを満足させなければならない。ビジネスモデルはそれからでもよい。
エイリムの高橋氏は、同社が最近リリースしたゲーム Brave Frontier の紹介で口火を切った。彼らは、パズル&ドラゴンズを〝リスペクト〟し、日本人ユーザが親しみやすいコンテンツを組み入れようとしている。彼は Brave Frontier について、いくつか興味深い数字を教えてくれた。RPGとしては極めて高い数字だ。
- アカウントユーザ数 520,000人
- 月間アクティブユーザ数 340,000人
- デイリーアクティブユーザ数 120,000人
- Monthly PU rate 10%、月間ARPU 5,000円
高橋氏は、モバイルゲームを宣伝する上で、広告と口コミの使い分けについても話をした。
iOS アプリを出したときにはファミ通Appと提携したが、それまでは口コミに頼っていた。プリローンチの登録も受け付けた。最初の10万人までは、広告は全くやっていなかった。しかし、それで頭打ちになったら、広告にもお金を使うべきだろう。(モデレータが「テレビとか?」と尋ねると…)詳しくは言えないが。(笑)
モバイルビジネスの成否は、特に最近では、自分の制御できないものになっていると、彼は感じている。
まったく想定はしておらず、私は完全に運がよかったのだと思っている。アクセスをさばけず、ローンチ後数日間はサービスを中断したくらいだ。多くのユーザを魅了できるとは思っていたが、それが何人くらいかはわからなかった。遥かに我々の期待を超えるものだった。
Yahoo Japan の村上氏は、同社が iOS と Android アプリで、ダウンロード数9,500万件を超えたと述べた。同社が買収したコミュニティ・ファクトリーは、そのアプリでダウンロード数2,500万件を超えた。カカオトークも日本ではダウンロード数1,000万件と堅調だが、依然メッセージアプリでは LINE が先頭を走っている。
村上氏は、Yahoo Japan よりも機敏に動けるという点で、新進気鋭のスタートアップをうらやましく思っているようだった。
タイミングよくモノを出すために、ベンチャー企業にいるのなら、自社がいるセクターの市場規模を見るべきだ。ニッチな分野ならナンバーワンになれるだろう。ためらわねければ、波をつかめるだろう。
ユナイテッドの手島氏は、世界で1,500万ユーザを超えた CocoPPa について説明した。彼はメルカリのシャツを着て、300万人のユーザを獲得した同アプリについてサポートする思いを見せた。
物事は思った通りに行かないが、ユーザを魅了する方法がたくさんあるなら、大丈夫だろう。プランAだけでなく、プランBやプランCを試せばいいのだから。
CocoPPa をローンチした当初から、中国語版と韓国語版を提供した。Conyac を使って、非常に簡単な翻訳だったが、グローバル展開をする上では十分だった。アプリをグローバルにしたいなら、翻訳コストはケチるべきではない。
手島氏によれば、ユナイテッドは、CocoPPa のサービスをウェブでも提供しようとしているとのことだ。人々から価値ある情報を集められれば、ビジネスでリスクを回避する上でいい方法になる、と説明した。
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