必殺仕事人に学ぶスタートアップのチームづくり

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RAF Falcons Parachute Display Team

連休最終日の夕暮れ時、毎週の習慣になりつつあるコラムをひとつ。

10月7日にSDは無事「THE BRIDGE」に衣替えを果たした。

お会いするみなさんからも温かいお言葉を頂くと同時に、今の編集チームについて質問をもらうことがたまにある。「どうやってみんなはここに集まったのか」と。

私は創業メンバー含めてすべてつながりの中でメンバーと出会ってきているので、実は一般的な募集などをしたことがなかった。※先日初めてFacebookで募集し、また新しいメンバーに出会うことができたので、この方法を否定しているわけではない。

私もなぜ、このメンバーが集まったのか不思議に思うこともある。ただ、ひとつ、もしかしたら私が過去にあるメンターから教えてもらったアドバイスが彼らに声を掛ける時に役に立っていたかもしれない。

それが「必殺仕事人」型のチームづくり、というものだ。

「ワンピース」に習うスタートアップのチームづくり

私が好きな起業家のひとりに國光宏尚氏という人物がいる。本誌を読んで頂いている読者のみなさんであればたまに出てくる豪快な関西人起業家をご存知の方も多いだろう。

私が初めて彼を取材しにオフィスへ訪問した時、彼はまだ知人の企業に間借りをしている頃で、オフィスらしきドアを開けたら思いっきりミーティング中でお互いびっくりした、なんてこともあった。

今や、世界数カ国に拠点を構え、600人近くの仲間を集める急成長株だ。

そんな彼が、チームづくりについて語る時に持ち出すのが「ワンピース」だ。(但し、この話はMOVIDA JAPANの孫泰蔵氏も講演等で話をしているので、どちらが起源かは分からない)

仲間を募り、それぞれがそれぞれのプロとしての仕事をこなしながら、ひとつの秘宝を目指す。まさしくスタートアップそのものかもしれない。

けど、ここにはひとつ大きな課題がある。秘宝までの道のりがあまりにも遠いのだ。漫画もまだ終わってないし。

多くのスタートアップが悩むのがチームづくりにあることは言うまでもない。特に創業メンバーをどこで集めたらいいか、右往左往している人に、いきなり「海賊王になってメンバーを集め、まだ見ぬ秘宝を目指せ」とアドバイスしても少し遠く感じるかもしれない。

そこでお勧めしたいのが「必殺仕事人」型のチームづくりだ。

みんな昼間は仕事をしている「仕事人」たち

必殺仕事人。これこそ昭和世代しか通じないネタかもしれない。(※詳しく知りたい方はぜひWikipediaでどうぞ)中村主水を始めとする「仕事人」が依頼人に変わって恨みを晴らす、わかりやすい時代劇だ。ここでのポイントは三つ。

◎お昼は普通に仕事してて、依頼があったら仕事人に変身する

◎お仕置きの報酬は決まっててしっかり分配する

◎最後は必ず中村主水が1番悪い悪代官を切る

これをスタートアップ(もしくはスモールビジネスでもいい)に置き換えてみる

◎お昼は普通に仕事をしながらプロジェクトが立ち上がれば起業家、開発者に変身する

◎プロジェクトには必ず報酬が用意されている

◎リーダーが必ず責任を持つ

ひとつ目は日曜起業みたいなイメージで取り組んでる人も多いかもしれない。

大切なのは二つ目と三つ目だ。結構地味な話だが、ここに責任を持たないリーダーが結構いたりする。私がメンターからもらったアドバイスもこの二つに関するものだ。

最後に中村主水が悪代官を切らなければドラマは終わらない。

「ワンピース」VS「必殺仕事人」

ワンピース型のチームづくりはオーソドックスでわかりやすい反面、一度出港してしまえば戻れなくなる場合も多い。実は船長が嘘つきだったとか、ロロノア・ゾロだと思ってたらマンジャロウだったとか。

一方で、必殺仕事人型はプロジェクトが終われば、仕事人たちはまた普段の生活に戻ってしまう。

もちろん起業家には経験値があったり、そもそもの素質があったりするので、いきなりワンピース方式で出港しちゃえる人もいるだろうし、しばらく事業がよく分からない間はリーン・スタートアップの教科書通り「仕事人」を集めてプロダクトをテストし続けた方が性分にあってるという人もいるだろう。

ここに書いたふたつのパターンは、そういうポテンシャルの仲間がいる時にどうやって声を掛けるか、という方法論に近いかもしれない。「俺とワンピースを見つけにいかないか?」というのと「サクッとお仕置きするべ」ではスケールが違う。

最初は仕事人で、本当に何かが見えたら出港、というのは理想的すぎるか。

さて、とりとめがなくなってきたので、このあたりで。

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