Tencentの社長Martin Lau氏はシリコンバレーで行われたGMIC 2013において、Tencentが海外マーケットで20億米ドルを投資し、そのほとんどがスタートアップへの投資だと発表した。さらにTencentはそれらスタートアップへの金銭面の支援だけではなく、中国マーケット進出に向け過去の経験も交えた支援も行うという。
オンラインゲームを主な収益源とするTencentだが、WeChat、Mobile QQさらにその他のモバイルアプリで獲得した大規模なユーザベースをマネタイズするために、同社はモバイルゲームに期待を寄せている。よって海外ビジネスでTencentが保持している株式はゲーム関係が多い。
以下は同社が他社に投資を開始した頃からの海外の投資リストだ。大小あるが、数年前まで同社は「ミートゥープロダクト」と呼ばれる先発商品のコピー製品を自社開発する傾向にあった。Tencentはコピー版より良い製品によって既存製品を常につぶすことで有名であった。
ゲーム関連
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・アメリカに拠点を置くモバイルゲーム記録サービスKamcordは2012年後半と2013年8月、Tencentが参加した2つの投資を受けた。
・TencentはWorld of WarcraftのデベロッパーであるActivision Blizzardの6%の株式を2013年半ばに推定14億米ドルで購入した。
・シンガポールオンラインゲームオペレータであるLevel Upに対する2695万米ドルを投じた49%の株式買収は2012年8月に完了した。
・TencentはゲームエンジンのUnreal Engineおよびいくつかのオンライン/モバイルゲームのデベロッパーであるEpic Gamesの48.4%の株式を3億3000万米ドルで2012年7月に購入した。
・アメリカのロサンゼルスに拠点を置くゲームデベロッパーRiot Gamesの買収は2011年初めに完了した。それ以前からTencentはRiotへ投資していた。Riotが開発し2009年に発売されたLeague of Legendsは、Tencentプラットフォーム上で最も収益性の高いゲームのひとつである。
・アメリカのゲームディストリビュータOutsparkは1100万米ドルを2008年初めにTencentから調達した。
・Tencentは2008年より、韓国の7つのゲーム会社、Studio Hon、Reloaded Studios、Toppig、Nextplay、Redduck、Eyedentity、GH Hope Islandに投資してきた韓国のVCであるCapstone Partnersと提携している。
・その他の取引としては、ゲームプレーヤー向けソーシャルプラットフォームのRaptr、「モバイルからフランチャイズキャラクター作成」を目指すスタートアップのRunWilderを元従業員と共同設立、およびゲーマーのためのオンラインフォーラムZAMがある。
ゲーム関連以外
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・アメリカのデザインプロダクトオンライン小売Fab.comは2013年6月、Tencentからの1億5000万米ドルの資金調達を発表した。(訳者注:原文では150米ドルとの記載でしたが、1億5000万米ドルと他ソースから確認済み)
・Tencentは2012年初め、韓国のモバイルアプリデベロッパーKakaoTalkの13.84%の株式を4億300万元で獲得した。
・Y Combinatorの卒業生の中に、Everyme、Sonalight、Sonalight、Loom、Watsiがいる。
・Tencentは2012年にカップル向けソーシャルアプリPairのシード資金ラウンドに参加した。
・2011年後半には、シリコンバレーを拠点とする写真共有アプリWaddleがTencentからシード資金を調達した。
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