Qihoo(奇虎)のCEO「中国のスマートウォッチメーカーのやり方は間違っている」と語る

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QihooのCEOでエンジェル投資家のZhou Hongyi(周鴻禕)氏は、「スマートウォッチが成功しないと思う理由」と題するブログを投稿した。彼は中国のスマートウォッチメーカーを非難しているだけで、世界中全てのメーカーを非難している訳ではない。

一般的に、スマートウォッチ業界はまだ初期段階にあるため、より良い製品やサービスは後になってから出てくるものだ。中国の業界人にもこの事を反省しながら良い対策を考えている人たちがいると思う。Zhou Hongyi氏が指摘した問題のほとんどには同意するが、一時的な事かもしれない。そう願いたい。

以下に、彼の考えを挙げてみた。

  • アメリカの一般的なユーザにとって99米ドルの家電製品は手頃な価格だが、600元(約98米ドル)以上は中国人ユーザにとってはそうではない。
  • 中国の既存ブランドのスマートウォッチは1000(約163米ドル)元から2000(約328米ドル)元以上で販売されている。Zhou Hongyi氏の意味するお手頃価格とは:Qihooがローンチした2つのワイヤレスルーターは99元(16米ドル)と19.9元(3米ドル)で販売されている。

    もちろん、こうした中国のスマートウォッチメーカーはコスト削減し、値下げできるよう取り組んでいる。最近発表されたZ Watchの価格は699元(100米ドルをわずかに上回るほど)であった。中国のeコマースマーケットプレイスTaobao(淘宝)にあるスマートウォッチの中には100米ドル以下で売られているものもいくつかある。ただし、その機能は様々だ。

    ほとんどのスマートウォッチブランドが提携している深圳地域にある中国メーカーが、ハードウェア部品の製造にかかるコストをさらに削減できることは疑いようがない。そして、ハードウェア製造業界はコスト面で一定水準に達するだろう。そのため、こうしたスマートウォッチメーカーがいかに価格を引き下げられるかは、ソフトウェアの開発コストにかかっている。

  • このインターネット時代、ハードウェアで利益を得ることを当てにはできない。ハードウェアは原価で売り、ソフトウェアやサービスから利益を得るべきだ。
  • 中国企業の中にはスマートウォッチに多くの機能を搭載することばかりにとらわれている企業がいる。より多くの機能があれば多くの価値、多くの利益が得られると思ってのことだ。しかし、必要不可欠なアプリ、テキストメッセージ受信箱、カレンダー、天気予報、Weibo(微博)、WeChat(微信)などを画面が小さく電池も短い腕時計で確認するのは不便だろう。それならスマートフォンをポケットから出せばいいのだ。これではスマートフォンに対抗することができない。
  • 私が考えるに、ここでの問題は、中国企業の中には腕時計型デバイスをスマートにするためにしている方法として、ただAndroidシステムをインストールし、既存アプリをカスタマイズしているだけのものもあるということである。

  • 中国ユーザはゲームやネットサーフィンのためにスマートフォンを使用しているが、それなら大きな画面の方が適している。
  • 男性にとって腕時計を身に付ける理由は社会的ステータスを示すことだ。ここで重要なのはファッション性のあるデザインだ。規模の大小、技術知識の有無に関わらず、中国企業はファッションデザインセンスはなく、ファッショントレンドをリードする能力もあるわけではないのだ。

【原文】

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