2014年を占う、注目のスタートアップ18社と6つのテーマ+α(1/3)

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12月10日、CNET Japanと共催で日本のテクノロジー系スタートアップを読者投票で讃える「Japan Startup Award」を開催させて頂いた。

国内ベンチャーキャピタル、シードアクセラレーター各社と一緒にノミネートした18社に対し、読者から合計で1万という多数の票を入れて頂き、改めて国内スタートアップシーンの熱を感じる結果になった。

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ところで、アワードということもあって得票数で上位3社を決定したが、このノミネートに名前が挙った18社(候補段階では30社程度)の企業は全て高く評価されてしかるべきものと考えている。

そこで、本コラムでは公開されたノミネート企業をテーマによって6つに分類し、さらに今回ノミネートには至らなかったが、私が個人的に注目しているカテゴリもいくつか追加して2014年を占うひとつの材料として提供したいと思う。

なお、記事内で使用しているスライドはschooにて出演した際に使ったものだ。ご興味ある方は録画がみれるらしいのでそちらも参照頂きたい。

ラウンド1:C2Cとコマース

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年間で8.5兆円ほどと言われる電子商取引市場は、小売市場全体からみればまだ10%に満たない。つまり伸びしろがあるという捉え方をしたBASEやライバルのSTORES.jpなどは店舗の「数」を生む戦略で大きく成長した。

一方でスマートフォンシフトの流れを掴んだFrilやメルカリなど「フリマアプリ」と呼ばれる新勢力は、ヤフオク!が年間に流通させている6,000億円ほどの市場を狙って雨後の筍のように生まれている。取材で掴んでいる数字が公開されることがあれば、納得できる急成長と感じられるだろう。

この分野でのポイントはスマホシフトという波を受けて個人間取引がさらに急拡大するか、という一点に尽きる。ユーザーにとってはMONOCOのように奇麗な商品を売り手側が用意して毎日オススメしてくれる方が楽だし、購入時の安心感もある。しかしバイヤースタイルのコマースだけでは個人間取引のような強烈なスケールは難しい。

「普通の人」が使える作り込みが重要

私が注目しているのはサービスの作り込みだ。スマートフォンシフトで利用者の裾野が広がる一方、そのリテラシーは私たちが考えるそれとは異次元と考えていいだろう。誰でも利用できるアプリ、楽しさを感じられる取引体験、地味なサポート、堅牢な利用規約づくり。こういった細部の作り込みがじわじわとこのレースの勝敗に影響してくるのではと考えている。

ラウンド2:ニューステクノロジー

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ニューステクノロジーでの注目ポイントは二つある。

ひとつはコンテンツ構造で、従来SEOが当たり前だった世界観からの変化だ。ソーシャル上での活動からディレクトリ構造を無視した最下層コンテンツが突然レコメンドされて飛んでくる。BuzzFeedやupworthyなどのバイラルメディアの急成長がそれを証明しているし、それらを高く評価して配信するニューステクノロジーの存在は、今後、SEOに変わる評価軸を提供する可能性が高い。

変化する広告パフォーマンス

それに伴う話題として、もうひとつ重要なポイントが広告パフォーマンスの変化だ。従来、広告主側の最適化(簡単に言えば一番安い広告枠を買える)はDSPの進化によって大きく前進したと言われていたが、メディア側の最適化、つまり広告と読者との「マッチング」はメディア側にアドテクノロジーへの深い理解とオペレーションが必要なため、なかなかそう簡単には進まなかった。

そういう意味でGunosyが広告主とメディアの間に立つことで適切にマッチングを実現したことは大きく注目をしている。実際に広告パフォーマンスを劇的に上げることに成功しているので、今後彼らがメディア側とどういうパートナーシップを構築するか、またどのようなコンテンツを配信するかについては興味深い。

ディストリビューターの変化はネットビジネスに関わる全ての人が注視すべきテーマだろう。

さて、ちょっと長くなりそうなので、記事を分けることにする。ラウンド3はお金まわり、ラウンド4はガイドサービス、ラウンド5はものづくり系、ラウンド6ではエンタープライズを予定している。また冒頭にも書いた通り、それに加えて2、3ほど注目しているテーマを追加するつもりだ。

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