前回に引き続き、台湾のスタートアップ・インキュベータ appWorks(之初創投)が11月14日に開催した Demo Day イベント の模様を取り上げる。
第7回インキュベーション・プログラムからは、16チームのスタートアップが輩出された。うち、今回は後半の8チームを紹介する。
9. Bill Master
Bill Masterは、スマートフォンアプリで電源のオン/オフを調整し節電ができる。自動で使用状況に関する情報(操作による消費電力、待機電力、使用時間、使用者が近くにいるか否かなど)を取得し、クラウドで計算を行う。そして、電気器具の電力消費モードを最良の状態に調節し、節電効果を実現する。
10. Qbit
Qbitは、ソフトウェアとハードウェアの統合をベースとするスタートアップだ。スマートフォンをコントローラーとし、あらゆるセンサーと接続することで、消費者の望む機能を実現する。また、ユーザがより多くの関心を持ち、無限の可能性が実現できるよう、ソフトウェアにゲーミフィケーションを提供するために努力している。
11. iTouch
台湾で唯一の特許を持つスマート広告デバイスである。一方的に情報を流す電子広告に取って代わる革命的な商品であり、クラウドによって、動画広告による集客、インタラクティブな操作による顧客の離脱防止、ノーティフィケーションによる、スマートフォンアプリのリテンションをを支援する。ストアフロントにおけるコンバージョン率の向上、広告および印刷コストの削減に有効。
12. 歐米鎖屏
スマートフォンのスクリーンを呼び出す際に、カスタマイズした画像や動画を表示できる機能を提供する。ユーザが毎日消化しなければならない大量の情報を簡素化するのに役立つ。関連情報を適切にロックスクリーンに表示することで、ユーザがスクリーンを呼び出したときに、画像や動画によって、素早く情報を読み取ることができるようになっている。Google Play で Android アプリの掲出準備中。
13. Dailyevent
Dailyeventは、芸術や文学イベントのポータルサイトで、各地の芸術、文化、創意、音楽、展覧などのイベント情報を無料で掲載できる。好きなアーティスト、場所を購読できるほか、ユーザへの通知・推奨、プロジェクトの活動状況の告知、現地情報の購読ができるサービス・プラットフォームである。
14. 179公益(イーバイシーシーディーコンイー)
179公益は、台湾で初めて、社会福祉機関が、中高生と提携してサービスを展開するプラットホームである。台湾に1000件以上ある、無料のボランティアサービスが直面している問題を解決する。
社会福祉機関の人件費を削減し、M字型社会(訳注:大前研一氏が述べた、社会における所得の二極分化のこと)を是正することを目指す。台湾では、学期毎に中高生全体でのべ600万時間のボランティア時間が求められている。これを有効に配分するで、学生らはボランティアを求めるだけでなく、実際の行動を通じて、品格を養うことができる。
15. Learning Bar
(本稿掲出時点で、ウェブサイトへの接続不可。)
協助網路資訊産業公司による提供。同社は、学生にとって、インターネット業界、学界に必要とされる様々な実務技術コースを提供し、スキルの習得を支援するため産学交流を支援している。
16. 瑞德感知(ルイドー・カンチー)/Thunder Sensing
瑞德感知が開発した「スマート火災避難システム」は、2011年のMicrosoft Imagine Cup 世界決勝で優勝した(上のビデオ参照)。このシステムは、火災発生時、被災者に一番良い逃げ道を提示し、避難指示方向を動的に制御する。閉じ込められた人が、迅速に安全な場所へ逃げられる手助けをする。
また、救助隊員たちも火災現場の状況をすぐ把握することができ、救助の効率もあがる。現在、群聯電子(Phison Electronics、TPE:8299)と群耀科技(UPRTek)が量産し、中興保全(セコム)と協力して、消防市場に参入している。
【via TechOrange】 @TechOrange
著者紹介:李浩綸(リー・ハオルン)
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