北米ではTumblrにはじまり、Pinterest、Fancy(ちょっと指向は違うけどInstagramとか)などのデザイン系ザッピング、キュレーションメディアがここ数年で大きく成長した。デザイナーズではないが、日本で同様の流れを感じるとしたらやはり「まとめ」だろう。数多ある2ちゃんまとめ系ブログやNAVERまとめを筆頭に大きなトラフィックを生んでいる。
そしてその流れは「縦型(バーティカル)」メディアとしてカテゴリ分化を始めている。最近では「女の子」向けキュレーションメディアのmeryが勢いづいてるとよく聞くし、その他のカテゴリでも特化型のまとめ系メディアを散見するようになった。
スマートフォンへの移行が特化型への後押しに与える影響も大きいだろう。


そういう背景から今日、リリースされるサービスを眺めるとなかなか興味深い。2014年はさらに特化型まとめサイトが増えそうだ。
12月18日、住まいづくりに特化した住宅やインテリア関連のライフスタイルメディアiemoが正式公開となった。iemo代表取締役の村田マリ氏はサイバーエージェント新卒第一期生、創業したコントロールプラスではソーシャルゲーム事業をgumiへ事業売却し、今回新たに設立したiemoで同サービスを準備してきた「女性連続起業家」だ。
サービスはいたってシンプルだ。ユーザーは用意されている1万5000点のインテリア、雑貨などの写真素材からまとめを作成することができる。公開時点で約2000件ほどのインテリアまとめが掲載されているので、閲覧側は空いた時間にスマホでチェックする、というのが想像しやすい利用シーンになるだろうか。
村田氏によれば、写真素材は20社ほどのハウス関連の事業者などから借りているらしい。一般からの投稿も可能だが、まあサイト全体のイメージを考えれば、あまり見た目がよろしくない素材はご遠慮願いたいわけで妥当な判断だろう。提供については、情報化の課題もあってか快諾してくれているとのことだった。
なお、iemoにはお手本となるHouzzという2009年創業のサービスがあるそうで、現在月間で1600万人ほどが訪問しているらしい。
ベテランらしく、非常にソツなく奇麗に仕上げてあるというのが私の印象だった。インテリア関連ではRoomClipが9月頃に13万DL、10万点の写真素材投稿を公開しているが、そこまでに約2年かかっている。
ただスマートフォンシフトの状況を考えれば、今がタイミングなのかもしれない。iemoがどういう伸び方をするかで、他のカテゴリでも同様のまとめメディアが誕生する可能性も高い。というか、来年はそういうメディアだらけになるような予感もしている。同様のカテゴリを狙っている方は要注目だ。
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