地域や世代の壁を越えたあたたかな輪を作りたい。作り手の顔が見えるキュレーション型ECサイト「GEMIY」

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GEMIY

世の中はモノで溢れているけれど、ひとつひとつの商品がどんな風に、誰の手によって作られているのかを知ることは想像以上に難しい。そんな作り手と消費者が分断された関係性を崩したい。モノ作りを通して、地域や世代の壁を越えたあたたかな輪を作りたい。そんな想いでローンチされたのが、キュレーション型ECサイト「GEMIY」だ。

GEMIYを立ち上げたのは、慶応義塾大学4年生の木下育美さん。2013年11月に株式会社linkを立ち上げ、取締役として家入一真氏、岩田翔氏が参画している。家入氏はアドバイザー、岩田氏は企画・デザインを担当する。木下さんは福井県出身。東京に上京して強く感じたのは、世代間、また地方と都市の間にある隔たりだった。そんなヒトゴトに関心が薄い、希薄した関係に違和感を感じ、モノ作りを通してそれを打破できないかと思い立ちGEMIYを立ち上げた。

リリースの段階ではニット商品に特化しており、ユーザーは自由にデザインをカスタマイズできる。“本物”の作り手たちが、ユーザーのデザインを丁寧に形にする。ただカスタマイズできるだけでなく、自分のデザインに息を吹き込んでくれる職人の顔が見える、直接繋がることのできるプラットフォームだ。GEMIYでオーダーした全ての商品には、制作者の名前入りのタグがつけられ、商品にはサンクスカードが同封される。ユーザーは、商品を使った後、作り手にメッセージを送ることができる。

GEMIY-customize

「わたしと同世代、もしくはさらに年上の方が、自分のため、または自分にとって大切な人のためにとっておきのものを選ぶとき、そんなときに利用してほしいです。」

GEMIYには、モノ作りが好きな人、またそれを職業にしている技術を持った人間がクリエイターとして登録している。例えば、福島県出身のニット歴30年以上のようこさん、埼玉県のお裁縫上手なしずかさんなど、まるで母親に手編みしてもらうような感覚かもしれない。現時点で特に明確なクリエイターの選出基準は設けておらず、出会ったクリエイターに応じて理想的な商品に落とし込んで提供していく予定だ。

サービスの原型は、クラウドファンディングのCampfireの力を借りて実現したオーダーメイドニットのサービス「HEARTMADE」だった。300,000円の調達目標金額に対して、それを上回る約500,000円の支援額が集まった。当初は長く愛せる編み物に特化して、また作り手も高齢者にフォーカスすることを考えていたが、進めていくうちにより多くの作り手を巻き込んだ形のサービスにしたいと思うようになった。その後メンバーの入れ替わりなどを経て、GEMIYをリリースした。

地域や世代の壁を越えたあたたかな輪を作りたいという想いを持って立ち上げられたGEMIY。今後は、眼鏡、シャツ、浴衣、日本酒、箸など取り扱う商品の幅を広げていく。また、産地を巡るツアーやワークショップなども実施していく予定だという。

「今はカスタマイズという機能をきっかけに利用というイメージですが、さらに作り手や産地、商品の背景を発信して、そのストーリーに共感し、利用したいと思ってもらえればと思います。」