近年、スマートデバイスというコンセプトがハードウェア市場に再び活気を与えている。このトレンドによって2013年における中国のハードウェア市場が驚くほど成長したと言っても過言ではなく、新しいハードウェアが次々に現れては大手インターネット企業やスタートアップがこの分野に殺到した。
ウェアラブルデバイス
議論するには別の記事が必要となるスマートウォッチはさておき、中国市場はスマートリングからスマートリストバンドなどの多様なウェアラブルデバイスブームが巻き起こった。
これらの製品の主な機能は、スポーツでのモニタリングやインセンティブ、ヘルスケア、子供やお年寄りのトラッキングなどだ。これら製品の価格のほとんどは2,000元(330.6米ドル)以下だ。
そこで、特に興味深いウェアラブルデバイスをここに紹介しよう。
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・Baidu(百度)が支援するCodoon(咕咚)は、7か月の間にCodoonリストバンドの第1世代、第2世代をローンチした。同社は、同様の機能を持つCodoon Candy(咕咚糖果)やCodoon Smile(咕咚笑)など他のガジェットも開発している。検索大手のBaiduは、Codoon リストバンドとinWatchとの共同でウェアラブルデバイスに特化したウェブサイトをリリースした。
・Qihoo(奇虎)はGPS追跡ブレスレットの360 Child Guard(児童衛士)をリリースした。このブレスレットを身に着けている人の居場所をいつでも特定でき、スマートフォンのアプリで設定された時間内にたどったコースも表示できる。
・Shanda(盛大)のハードウェアブランドであるGEAK(果壳)はスマートリングをリリースした。
・MAXはNFC暗号技術で動作するGalaRing G1をリリースした。
・香港拠点のテック企業Digi-Careは彼らにとって初となるスマートリストバンドERIを2014年初めまでにリリースすることを計画した。
しかしながら、スマートウェアラブルデバイスの研究開発はまだ初期段階にある。それらの多くはスマートフォンのアクセサリーに過ぎず、スマートフォンとほとんど同様の機能しか備えていないからだ。
フリーミアムモデルの流れの中で、ハードウェア自体の重要性はこれから小さくなっていくだろう。最も重要なのはスマートガジェットが集めるデータである。CocoonのトップであるShen Bo(申波)氏はかつて、最も価値があるのはCodoon Workout(咕咚運動)であると述べたことがある。
これはCodoonリストバンドに付属のアプリで、これまでに2000万インストールが記録されている(中国語のソースによる)。
スマートルーター
スマートルーターがインターネットアクセスをコントロールしたり、家庭や職場でのコンテンツ消費に影響を与えたりするゲートウェイであるという認識をより多くの中国企業が持つにつれて、スマートWiFiルーターがハードウェア業界の次のホットスポットになるのではと期待されている。
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・Qihooは2つのワイヤレスルーターをリリースした。1つは平均的なサイズでもう1つはドングルである。
・BaiduはハードウェアブランドXiaodu(小度)向けにWiFiドングル、ルーター、ポータブルプロジェクター、クラウドカメラの4つの製品をリリースした。
「ウェアラブル市場開拓に向け努力すると共に、Baiduはクラウドインフラを採用し、ユーザが日常生活に関するデータをアップロードできるApp Storeのようなプラットフォームを作り上げるためさらなるパートナーを得たいと思っています。」
とTechCrunch上海でBaidu Cloud(百度雲)のチーフアーキテクトを務めるHou Zhenyu(侯震宇)氏は述べている。
・HiWiFi(極路由)は、昨年の9月にシリーズAラウンドで数千万米ドルを調達した後、同社フラッグシップ製品のHi1がバージョンアップしたHi1SとHi 2をリリースした。
・スマートフォンメーカーのXiaomi(小米)とShandaもスマートWiFiルーターを同日にリリースした。
ハードウェア業界の発展は中国のテックシーンに新たなチャンスをもたらしている。
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