2012年、アジアのスタートアップ・ショーケース・イベント Startup Asia Singapore の第一回が開催されてから早くも3年目に突入した。このイベントを主催するのは、THE BRIDGE のメディアパートナーでもある、シンガポールのテック・ニュース・ブログ Tech in Asia だ。シンガポールやジャカルタを中心にイベントを続け、今年の Startup Asia Singapore 2014 は5月7日と8日に開催されることが決まった。
Startup Asia がどのようなイベントかについては、我々の現地取材を含め、これまでの記事で確認することができるだろう。
CEO の Ryan Rogowski が共有してくれたニュースが2つある。中国語→日本語に変換するバージョンが近々リリースされるということ、そして、Google Glass 向けの Waygo アプリのプロトタイプを開発中ということだ。メニューや看板を翻訳して読み取る上で、もはやスマホをかざす手間も必要なくなるわけだ。
彼らの HD ビデオスイッチャーは4台のカメラをサポートし(HDMI接続)、どの映像を表示するか、ユーザは無料の iPad アプリを使って簡単に選ぶことができる。簡単なドラッグ・アンド・ドロップ操作で、画面のトランジション効果(ディスソルブ、ワイプ、黒画面へのフェードアウト)やピクチャ・イン・ピクチャも可能だ。岩佐氏は簡単なデモを見せてくれ、私はその操作があまりに簡単であることに驚かされた。
岩佐氏によれば、現在あるビデオ・スイッチャーの多くは大きくて重く、スーツケースで運ばれることが多い。対して LiveWedge はラッブトップのケースや財布にさえ入れることができる。LiveShell Pro を販売する一方、ビデオ・スイッチャーを作ってほしいと頼んでくる顧客が多かったと、岩佐氏は説明した。つまり、このプロダクトには、買ってくれそうな顧客層が既に居るということになる。
それとは対照的に、近年ソフトウェア・メーカーは大きな難局にさらされているとも、岩佐氏は指摘した。例えば、インドでリクリーティングのアプリを作るとすれば、その分野には多くの競合が存在する。しかし、ビデオ・ストリーミング・デバイスの LiveShell Pro は、世界的に見ても事実上の競合は一社しか存在しない。[2]
Google Playは中国で販売されているほとんどのスマートフォンにインストールすることができないため、中国ではめったに使われていない。台湾や日本で莫大な収益を上げているLINE同様、WeChatも主に中国本土で収益を上げている。両アプリは、厳密に言えば世界で最も儲かっているアプリではあるが、利用されている地域はまだまだ偏っており、全世界を席巻した訳ではない。