現金の代わりに利用できるNFCカードにフィリピンのビール会社が400万米ドル出資

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cashless-societyビールメーカーのSan Miguel Beerが電子通信事業に参入することを昨年11月に発表した。この計画はまだ途中段階だが、同社はこれとは別に、現金チャージが可能なNFCカードのSweepカードをローンチするため2億フィリピンペソ(440万米ドル)を投入し、テック分野にも参入する足がかりを築いた。

フィリピンではクレジットカードの普及率は3%しかないが、同社はSweepカードで徐々にキャッシュレス社会に変えていくことを目指している。電車の運賃や店頭での支払いに利用でき、香港のOctopusカードと似ている。フィリピンではSweepカードを端末に軽く当てるだけでユーザは店頭での支払いができる。

フィリピンではプリペイドカードは地元銀行を通じて既に存在しているが、Sweepカードはさらに多様なオプションを提供することでどんな取引にも対応できる万能カードになることを目指している。実店舗以外にも、Sweepカードはオンライン登録も可能で、請求書の支払い、プリペイド式クレジットカードのチャージ、そしてSweepカード間の送金に利用できる。

同社は既にメトロマニラで最も有名なショッピングモールの1つGreenhills Shopping Centerとパートナーシップを結んでいる。モールでの買い物にSweepカードが利用可能になることで、カード利用が促進されるであろう。Tiendesitasと現在建設中の新しいモールの2ヶ所でも数ヶ月以内に利用できるようになる見込みだ。

その他に、San MiguelはフィリピンのSecurity Bankと提携し、カードを利用したATM取引も可能になった。また今年中に、道路通行料やバス、タクシーの料金の支払いがカードを通してできるようになる予定だ。Sweepカードは100フィリピンペソ(2.2米ドル)で3年間有効だ。残高制限はなく、年会費もない。

San Miguel CorporationのシニアバイスプレジデントAurora Calderon氏はManila Bulletinに対し、現在提携ショップは100店あり、端末は1000台設置されていると語った。同社は3月までに6000台の端末設置と年末までに100万人のカード保有者達成を目指している。

【原文】

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