富士通研究所、ジェスチャで操作できるグローブ型のウェアラブルデバイスを開発

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富士通研究所は、NFCタグリーダーとジェスチャ機能を備えたグローブ型のウェアラブルデバイスを開発したと発表した。富士通研究所では2015年度中の実用化を目指している。

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このデバイスは、工場やビルのメンテナンスなど、保守作業の現場で行われる作業を目的としたもの。こうした作業現場ではこれまでもスマートフォンやタブレットといったデバイスを用いて作業記録の電子化や作業効率を高める試みが行われているが、手袋を装着していたり、手が汚れていた場合などは端末の取り出しや操作が難しいという課題があった。

そこで富士通研究所は、グローブ型のデバイスにNFCタグリーダー機能を搭載。グローブはBluetoothでスマートフォンと連携しており、作業対象物に貼られたNFCタグをグローブでタッチすることでタグ情報を読み取り、自動でスマートフォンへ送信することで、端末を直接操作する手間を省略した。また、ジャイロセンサーと加速度センサーを手首部分に搭載することで、ジェスチャーでの操作も可能になっている。

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身体への負担を考慮すると大型のバッテリーを使うことが難しいが、一方ですぐにバッテリーが切れてしまうのでは作業効率が悪い。そのため本デバイスでは指先に接触センサーを搭載し、グローブでタッチした瞬間だけNFCタグリーダーを起動することで9時間の動作時間を実現。1日の業務を遂行するにも十分としている。

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ジェスチャの認識率を高めるために、手の甲を反らす「背屈」という姿勢に着目。この動作は通常の作業時にはほとんど現れることがないため、背屈をきっかけとしてジェスチャを認識することで、6パターンのジェスチャを98%の精度で認識できたという。

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グローブはあくまでデータを読み取るリーダーであり、実際にはスマートフォンやタブレットが必要。さらに現場側にNFCタグを設置する必要があるなど、単体で動作するデバイスではないが、作業現場の課題を解決しつつ、作業員の動作を考慮して精度を高めるなど、実際に利用する人の立場になって考えられたシステムだ。作業現場以外でも応用できる可能性も高く、実用化以降の展開に期待したい。