経済専門家ニュースキュレーションサービスの新たな試みーーNewsPicksが有料8誌の定額購読を開始

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業界動向の経済情報を提供するユーザーベースは2月17日、同社の運営する経済専門家キュレーションニュースアプリNewsPicks内で有料購読オプションを開始する。

定額料金は月額1500円で、購読が可能になる情報は週刊東洋経済、週刊ダイヤモンド、Dow Jonesビジネスニュース(ウォールストリートジャーナル紙コンテンツ一部含む)、Longine(ロンジン)、薬事ニュース、日刊自動車新聞、日刊鉄鋼新聞、日本食糧新聞の8媒体となる。

ただし、上記媒体が配信する全ての有料情報が対象ではなく、ユーザーベースサイドで厳選した情報のみとなる。各紙の配信する本数や範囲、配信時間等の詳細はこちら(リンク先はPDF)を参照されたい。また、これまで無料で提供されていたニュースは引き続き継続して利用が可能になっている。

NewsPicksについてはリリース時にこの記事にて紹介させていただいた。

専門家コメントによる独特なコミュニティづくり

ニュースの有料購読についてはさまざまな媒体が試行錯誤を繰り返している。主要媒体の中で先行開始した日経は2013年5月時点で電子版の有料購読者数が30万人を越えたと発表している。

同リリースによれば有力メディアの有料電子版としてはニューヨーク・タイムズの113万人、ウォール・ストリート・ジャーナルの90万人、フィナンシャル・タイムズの33万人に次ぐ規模だとしているが、どの媒体も近年のネットビジネスの爆発的な伸びと比較すると、少々見劣りがしてしまう(もちろん価格帯が違うというのもあるが)。

重要なのはやはりインターネットならではの付加価値だ。

ユーザーベース代表取締役の梅田優祐氏にNewsPicksのユーザー利用状況について聞いたところ、まだ開始してわずか数カ月ということでダウンロード数などは非公開だったが、このサービスの特徴でもあるキュレーション関連はうまく機能している様子だった。

NewsPicksではキュレーションされた際、ニュースにはコメントをつけることが可能で、専門家の見解を読めるのがひとつの付加価値になっている。このコメントがトップ記事については平均で45件(人)ほど、多い時で100件ほどついているという。

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NewsPicksの有料購読は全ての提携媒体の有料記事が読めるわけではないが、そのかわり全媒体を購読するよりも安価な値段設定、それとこの専門家によるキュレーションとコメントが付加価値になっていくだろう。

ただ、まだそのあたりは完全に連動しているわけではなく、専門家の方も有料購読しないとその該当記事に対してコメントできない状況ということだった。

タダで読める情報がごまんとある中、どのような付加価値が人を有料購読に導けるのか。NewsPicksの挑戦は私たちのようなネットメディア運営者にとっても大変興味深いのではないだろうか。

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