パナソニックの社内ベンチャーが歩行制御用パワードスーツを開発


パナソニックは、同社の社内ベンチャー制度「パナソニック・スピンアップ・ファンド」によって設立されたアクティブリンク株式会社が、歩行制御用のパワードスーツ「パワーローダー ライト PLL-04 忍者」(以下ニンジャ)を開発したと発表した。

ninja
このパワードスーツは、人間の脚力を強化して歩行をサポートするためのもの。、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の平成24年度イノベーション実用化ベンチャー支援事業「作業支援用軽量パワードスーツの実用化開発」の支援を受けて開発された。

パワードスーツ装着者が自ら歩行し始める能動的歩行時にはパワードスーツのモーターで制御し、歩行が安定してきた場合は装着者の歩行を優先する受動的歩行に切り替わるハイブリッ型の歩行技術を採用。平地だけでなく階段や傾斜地でも歩行をアシストでき、同社では業界初のハイブリッド型パワードスーツとしている。

また、同社の従来開発品である「PLL-01」と比較して、膝関節部などのモーターを関節をロック/解除する機構部品に置き換えることで構造をシンプルに改良。モーター数の削減により消費電力を抑えたほか、前モデルの30kgと比較して15kgまで軽量化を図ったことで、歩行速度の高速化も実現。前モデルの最高歩行速度は時速4km程度だったが、ニンジャの最高歩行速度は時速12kmと、人間がゆっくり走る程度の速度を実現している。

同社がYouTubeで公開している動画では、ニンジャを装着して時速12kmで歩行するデモを見ることができる。同社では、傾斜地での作業効率が求められる林業や農業を中心に用途開発や実証実験を実施、3年以内の実用化を目指す。

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