BASEがGBから3億円を調達、元ペパボ取締役の進氏がCOOとして参加

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BASEの勢いが止まらない。新たな拠点を構え、人も資金もさらに拡大させる。

無料でインスタントにコマースを開始できるBASEは5月15日、グローバル・ブレイン(GB)から5月12日付けの資金調達を実施したことを発表した。調達金額は約3億円で、これに伴いGBの深山和彦氏が社外取締役に、East Venturesフェローの大柴貴紀氏が監査役に就任する。

また、同時にGMOペパボ(前社名はpaperboy&co.)の元取締役、福岡支社長で2014年3月21日の株主総会にて退任していた進浩人氏をCOO(最高執行責任者)として迎え入れることも発表している。

BASE代表取締役の鶴岡裕太氏によれば、今回の資金調達は昨年10月にサイバーエージェントに対して実施した総額2億円の第三者割当増資時には既に計画されていたものだったそうで、調達のラウンドは違うものの総額5億円の資金計画は予定通り進んだことになる。

また鶴岡氏に聞いたところ、2013年10月にインタビューした時点で5万店だった店舗数は、現在8万店まで拡大をしている。「さすがにそろそろ停滞ムードになるかな」(鶴岡氏)と思っていた伸び率もまだ毎月10%近くをキープするなどまだまだ天井は先のようだ。

<参考記事>:鶴岡裕太と家入一真ーーBASEを生んだ学生起業家と連続起業家が眺める未来【インタビュー】

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BASEが移転した新オフィス

どこまで伸びるのかという質問に対し、鶴岡氏は「国内の小売り店鋪は160万店ほど。そこから身の回り品などを扱う店舗などの数を考えると30万から40万店舗をひとつの目安にしている」としつつも、同時に「それ以外の個人クリエイターなどの予備軍を考えるとどこまでいくかわからない」とその奥深さも教えてくれた。

実際、BASEで提供しているTシャツ作成サービスが好調の様子で、こういった個人レベルのアカウントまで「店舗」として拡大すればもうこれは数十万では追いつかない。ある意味ではメルカリやFrilなどの個人間マーケットプレースにも被ってくる市場になる。

利用ユーザーベースが巨大になればなるほど、現在無料としているビジネスモデルの幅も広がる。プラグイン(BASE Apps)の課金も、決済ビジネスへの参加も可能だろうし、また、アマゾンの開始した出店者向け短期融資「Amazonレンディング」(売れることが分かっている時に有効な融資商品)のようなビジネスもみえてくる。

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連続起業家の家入一真氏

そして今回、大いに興味深いのが元ペパボ、進浩人氏のCOO就任だ。進氏は2003年頃にpaperboy&co.に入社、「Color Me Shop! pro(現:カラーミーショップ)」などEC事業立ち上げに従事したことで知られており、2009年から同社取締役として「家入体制」を支えたひとりだった。同じく取締役として同時に退任をした吉田健吾氏同様、その後の去就にごく一部から注目が集まっていた。

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