スマートフォンで解錠できる自転車向け多機能シャックル錠「Skylock」

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Skylock

自転車愛好家にとって、自転車から離れている時、つまり鍵をかけている間は不安な時間だろう。自転車のパーツまたは自転車そのものが盗難されていたりなど、愛用の自転車に今なにが起きているかを知ることができない。

しかしVelo Labsが開発した多機能シャックル錠「Skylock」を利用すれば、その不安も少しは解消するかもしれない。

「Skylock」が提供する主な機能のひとつは、当然ながら鍵に関するものだ。SkylockとBluetoothでペアリングしたスマートフォンにアプリをインストールし、解除ボタンを押すことで、自動車のキーレスエントリーのようにロックを解除することができる。

また、Bluetoothの電波強度を利用し、スマートフォンと鍵との距離に応じた自動解錠・施錠も可能なほか、スマートフォンを介さずに、鍵本体のタッチパッドを操作して解錠することも可能。スマートフォンまたはSkylockそのものの電池切れを気にする必要は無いだろう。

Skylock

施錠中にSkylockが振動を感知した場合、Wi-FiもしくはBluetoothを通じて、アプリへ警告を飛ばすこともできるため、いたずら防止としても活用することができそうだ。

こうなると、本体の電池が心配になるが、Bluetoothは4.0(Bluetooth Low Energy)を採用、通信時の低消費電力性を高めているほか、ソーラーパネルによる充電が可能なバッテリーを内蔵しており、日光下で5時間かけての満充電状態であれば、1カ月ほど電池がもつ。1時間程度の直射日光であっても、通常利用で1週間ほどは電池がもつようで、日光下に出るのは朝の通勤時だけ……、というケースでも十分に利用可能なようだ。

バッテリーが低下すると自動的にスタンバイモードに移行し、そこから完全放電まで250日ほどは猶予があるとのことで、8カ月程度は放置していても大丈夫な計算となる。

Skylockが提供する機能としてもっとも重要なのが「Crash Alerts」と呼ばれる事故通報機能だろう。これは鍵とスマートフォン両方が衝撃を検知し、一定時間以内にスマートフォンが操作されなかった場合、アプリが事前に設定した連絡先へと通知を行う仕組みだ。単独事故を起こしてしまい、意識がもうろうとしているといった場合に活用されそうである。

最後に、もっともユニークな機能として提供されているのが、自転車の貸し借り機能だろう。専用アプリをインストールしている者に対して自由に鍵の解錠権を与えることができるため、一時的に貸したいといった要望にも簡単に答えることができる。会社の自転車を社員で共有するような仕組みにも使えそうだ。

Skylock

このように大変便利で先進的な鍵ではあるが、鍵自体にはGPSや通信の機能などを備えていないため、通知や通報機能に関してはスマートフォンのGPS設定や通信状態に左右されることに注意したい。同様にして、Skylockごと持ち去られた場合には対処のしようがないため、あくまで「持ち去られないこと」や「スマートフォンの電波もしくはWi-Fiのある場所」において強力な効果を発揮すると理解した方がよさそうだ。

このSkylock、発売は2015年の早期を目指しており、現在は先行販売価格159ドルにて予約を受付中。通常販売では249ドルが予定されているため、100ドルほど安く入手できる計算だ。もちろん海外への発送も可能とのことで、次世代のシャックル錠に貴興味があれば、ぜひアクセスしてみて欲しい。

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