水やりから土中成分管理まで、「Edyn」ではじめるスマートなガーデン管理

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ガーデニングや家庭菜園を楽しむ者にとって、植物の状態もさることながら、土中の環境を監視することは非常に重要なである。例えばリン酸やカリウムなど、植えてある植物に適切な栄養分が無ければ、育つものも育たない。

もちろん水やりをするタイミングも重要で、土中の水が切れてきたかどうかの判断は経験によるところも大きく、真面目にやればやるほど考えるべき項目が増えてしまう。私もそこそこガーデニングを行っているので、その手間については十分に理解しているつもりである。

そういった煩雑かつ経験則にたよりがちな内容を、ガジェットの力で解決しようという製品こそ、Edyn社が開発した同名のスマートガーデンシステム「Edyn」だ。

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「Edyn」は、スパイク型の本体(Edynガーデンセンサー)を土に刺すと、センサーが土中の成分解析から水分の監視、日当たりのチェックや給水管理までを任せることができ、かつ手元のWi-Fiを通じてスマートフォンからも操作・監視ができる便利なガジェットだ。

センサーから得られた情報はスマートフォンに送られるだけで無く、同じくWi-Fiを通じてクラウドにアップロードされ、データベースとして蓄積され分析される。分析結果はスマートフォンのアプリを通じて知らされ、過去の事例などから植物に応じた育成に対するアドバイスを行うなど、単なる監視ツールを超えた働きをしてくれる。

5000以上の植物データベースの事例と土や環境の状態を分析し、「何を植えたら良いか」という推薦まで行うことも目指しているようだ。

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個人的に嬉しいのが、天気予報を元にした給水管理で、午後に雨が降るのを予測して給水を控えるなど、水道代の節約にも一役買ってくれる。一方で水切れなど緊急事態にはアラートが飛ぶようになっており、こうした自動給水器にありがちな「機器を信頼しすぎた失敗」も防いでくれそう。この辺りはガーデニング愛好家の失敗事例を良く分析しているような気がする。

本体の電池はソーラーパネルによる充電式で、耐用年数は2年半。自動給水のアタッチメントは、家庭用の一般的なスプリンクラーやホースと接続することが可能である。「Edyn」1つで管理できる広さは約23平方メートルで、7坪もしくは13畳ほどになるため、庭の大きさに応じて必要な個数を設置する必要がある。

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この「Edyn」は現在Kicksterterで資金を集めており、ガーデンセンサー単体であれば99ドル、給水管理アタッチメントもセットなら159ドルからで、出荷は2015年春が見込まれている。50ドルを足せば国外へも出荷可能とのことだ。

最終的には植物栽培の巨大なデータベースを構築し、食糧問題の解決にもつなげたいという本ガジェットで、一般家庭のスマート農業導入が加速するのだろうか。

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