
皮膚の下に小さなチップを埋め込み、血液データをスマートフォンやタブレットで常に確認できる技術が、スイスのローザンヌ連邦工科大学(EPFL)の研究者によって開発された。
14mm×20mmの小さなチップには、異なる酵素で覆われた複数のセンサーが内蔵、血液中の調合薬やコレステロール、タンパク質、血糖量などを測定する。
Bluetooth経由で皮膚の下のチップからスマートフォンに血液データを送信、患者自身はもちろん、遠隔地にいる医師なども常時血液の状態を確認できるという。電源は体外のバッテリーパッチから患者の皮膚を通じて1/10ワット程度を供給する仕組みとしている。
この技術は特に心臓病や糖尿病患者に有効だ。
チップは心臓発作の数時間前に放出されるというタンパク質トロポニンを検知することができるが、この危険信号を心臓病患者と医者が発作を起こす前に確認することができれば発作リスクを大幅に削減し早期治療も可能になる。また、糖尿病患者も採血することなく血糖値を簡単に測ることができるようになる。
チップによる計測は、従来の血液検査と同等の精度があるそうで、この技術を開発した研究者は4年以内の普及を期待している。
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