韓国の「Cloudike」が約1億円を資金調達、東欧と東アジアのOEMクラウド市場に照準を合わせる

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本稿は、beSUCCESS の韓国語版記事英語版記事を翻訳し、再構成しました。


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世界的なマーケティングリサーチ会社である Gartner は、昨年に続き2年連続で注目すべき十大戦略技術の一つに「パーソナルクラウド」に選んだ。Google や Apple をはじめとする海外企業に加えて、韓国国内の多くのITベンダー、ポータル、携帯電話会社が、まさにこのパーソナルクラウド市場に参入している。

このように潜在成長力が大きい市場の状況において、クラウドソリューションの「Cloudike(클라우다이크)」を提供するASD Korea が、10億ウォン(約1億円)を資金調達した。このラウンドは、シードVCの Bon Angels Partners(본엔젤스파트너)が主導し、Coolidge Corner Investment(쿨리지코너인베스트먼트)The Ventures(더벤처스)が参加している。ASD Korea代表ののイ・ソンウン(이선웅)氏とのインタビューを通じて、クラウド市場の現状と見通し、資金調達に至った過程を聞いてみた。

Cloudike の簡単な紹介をお願いします。

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イ・ソンウン(이선웅)氏

通信会社やIT企業が自分たちのブランドで、Dropbox や N-Drive のような、個人向けクラウドサービスを立ち上げられるソリューションです。Cloudike を使えば、3〜6ヶ月で安価にパーソナルクラウドサービスを立ち上げることができます。

主な顧客は、LG Electronics、ロシアで二番目に大きい携帯電話会社 MegaFon などがあります。 LG Electronics は、当社のソリューションを利用して、LG Cloud を40カ国にローンチ、MegaFon は6,000万人の携帯電話利用者のために MegaDisk をローンチしました。

Cloudike が属しているクラウド市場の規模と現状はどうですか。

モバイルクラウド市場は2009年から2014年まで年88%の成長率を記録しました。 SaaS(software as a service)市場を中心に2016年には600億ドルにまで成長すると予測されている、可能性が大きな市場です。Cloudike が注力するOEM市場だけでも6億ドルに達します。

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クラウド市場の今後のトレンドはどのような方向に成長していくでしょうか。

通信会社が Dropbox や Box など、クラウド専業社と競争すべく、本格的に市場参入することが期待されます。韓国国内でもKTがucloud biz(유클라우드 비즈)など、プライベートクラウドサービスを提供しています。このようなケースにおいて、彼らは我々と同じような OEM のソリューションを積極的に導入しています。

韓国国外で、Cloudike の競合にはどのような企業がありますか。

Cloudike の競合は、自社ブランドでB2Cサービスをする Dropbox や Box ではなく、OEMでB2B向けにサービスを提供する FunambolSynchronossOwnCloud などですね。

アメリカの Funambol は、2002年に設立されたOEMクラウド専門会社として、AT&Tを含む最も多くの顧客を抱えています。Cloudike が海外で営業する際、最もよくぶつかる競合ですね。Synchronoss は2000年に設立された総合ソリューション企業で、NASDAQ に上場しています。主に北米市場を中心の事業を進めています。OwnCloud はドイツで最近設立されたスタートアップで、まだ主なリファレンスはありませんが、企業向けのクラウドをOEM提供しています。

これらの競合の中で、Cloudike の強みは何でしょうか。

顧客が直接コードの修正が可能であり、リアルタイムのメッセージングテクノロジを活用して迅速な同期を行うことができ、いくつかのデバイスでは時間や場所に関係なく、ファイルを利用できるのがが強みです。また、競合サービスに比べ、優れた拡張性を持っていて、ユーザーが指数的に増加しても安定したシステム運用が可能です。

今回の資金調達で、特に難しかった点があるそうですね。

当社は、法人が3カ国(韓国、ロシア、アメリカ)にあるため、投資家がアクセスしにくかった。この問題を解決するために、アメリカの法人を持株会社として、韓国とロシアの法人を支配する構造を作りました。投資家は現在アメリカ法人に投資して、会社全体を支配できることになっています。これらの手順を経て投資が完了するまでに時間がかかったので、弁護士費用も多くかかりました。

BonAngels は Cloudike のどの点を見て投資を決定したのでしょうか。

BonAngels はチームメンバーを最重要と考え、ロシア法人を直接訪問し、共同創業者と従業員にインタビューしました。また、当社の顧客であるロシアのケータイ電話会社 MegaFon にも会って、なぜ Cloudike を選んだのか、執拗にデューデリジェンスを進めましたよ(笑)。本当に基本に忠実なVCだと感じました。

Cloudike は韓国、ロシア、アメリカの多国籍メンバーで構成され、東ヨーロッパやアジアなどの新興市場開拓のための、グローバルな技術競争力とセールス力を備えているチームです。共同創業者である Max Azarov は、Googleでプロダクトマネージャーを務め、グローバルセールスを担当している Brian Burns は、Microsoft と Apple で営業を担当した経験を持っています。

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投資した資金を使って、どのようなビジネス展開を計画されていますか。Cloudike の最終目標も教えてください。

現在のビジネスの延長線上で、Cloudike のグローバルセールス担当者と流通網を強化する予定です。最終的には、ソリューションの高度化とビジネスクラウドの拡張を推進します。全世界で認められた技術力とシステムを通じて、成功できるグローバルビジネスでありたいと思います。

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イ氏とロシア人技術チームは2010年、LGエレクトロニクスでクラウド・サービスを開発していたが、2012年資金を調達できたことにより、他のやり方でこのビジョンを実現させるほうほうを考え始め、自分達の開発しているプロダクトが世界的にも可能性があるビジネスであると確信し始めた。

2013年にチームはLGエレクトロニクスを離れる。もちろん、LGからソースコードを持ち出すことなどできなかったが、DropBox や Box が実現できていないことを満たせる、新しいクラウドをすぐさま開発した。

LGを離れることは難しい決断でした。金銭的にも大きなリスクだし、これまで険しい道のりを経験していましたしね。しかし、創業者達はLGで始めた冒険を続けたかったんです。それはLGが提供してくれる安定的な生活よりも魅力的だったんですよ。(イ氏)

LG に在職していたゆえの問題を心配する人がいるかもしれないが(彼らはLG退職から4ヶ月後に会社を設立している)、今のところ、LG との関係は良好だ。事実、LG はイ氏を従業員向けの新ビジネス戦略の講師に最近招いている。

【原文(韓国語)】 【原文(英語)】

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom