八楽がソフトバンク・テクノロジーと提携、ハイブリッド翻訳+Webフォントを提供する「FonTrans」をローンチ

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これまでに、クラウドソーシング翻訳と過去の翻訳結果データベースをもとに、安価でより的確な翻訳を提供するサービス「WorldJumper」について、これまでに何度か書いた。WorldJumper を提供する八楽は今日、ソフトバンク・テクノロジーと提携し、WorldJumper のしくみに、さらにソフトバンク・テクノロジーが提供するWebフォント(ユーザ環境に依存せず、ブラウザ側で表示させるフォント)の機能を加えたサービス「FonTrans(フォントランス)」をローンチした。

ウェブサイトの翻訳は、往々にして手間のかかる作業であることは改めてここで説明する必要はないが、ユーザエクスペリエンスを追求する上で、フォントの選択も極めて重要な要素だ。言語によって使う文字が異なり、タイポグラフィーが異なるため、同じウェブサイトであっても言語によって異なるデザイン・テンプレートが必要になることはしばしばだ。(ちなみに、THE BRIDGE でも、英語サイトでは日本語サイトとは異なるデザイン・スキームを採用しており、我々のデザイナーはいつもその調整に苦労しているようだ。)

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一般的な機械翻訳と、FonTrans 人間翻訳の結果の比較。

言語毎に使用するWebフォントを追加することで、翻訳表現の精度のみならず、リーダビリティ(可読性)を追求するのは興味深いアプローチと言える。FonTrans を使えば、ユーザは既存の日本語サイトに JavaScript コードを一行加えるだけで、翻訳に加えて Webフォントの機能も追加され、容易に多国語展開ができる。Google 翻訳でも同様にウェブサイトの多国語化は可能だが、機械翻訳ではないビジネスシーンで通用する実用的なワークアラウンドとしては、世界初の試みと言ってもよいだろう。

本日のリリース時点で、日本語、英語、中国語(簡体字/繁体字)、韓国語に翻訳対応しており、2014年中には追加で12言語に対応する予定だ。Webフォントについては、FONTWORKS 310書体、白舟書体48書体、方正(中国語:簡体字)61書体、YooDesign(韓国語)7書体に対応している。

八楽では、FonTrans を通じて、ホテルや商業施設、ECサイトなどの幅広い分野において、外国人観光客が日本の文化をスムーズに理解し、より深い興味・関心を抱けるようサポートしていきたいとしている。

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