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早いもので、ICT Spring 2014 からもう10日間が経過した。ICT Spring はルクセンブルク中心部で毎夏2日間にわたり開催される、ヨーロッパを中心に世界のスタートアップ、投資家、要人などを集めたイベントだ。一日目からは、日本のスタートアップ12社によるピッチの模様を取り上げた。二日目にも数多くの魅力的なセッションが繰り広げられたが、その中からエストニアのICT長官で国家CIOを務…
ICT Spring 2014 で登壇した、エストニア共和国CIO Taavi Kotka氏
早いもので、ICT Spring 2014 からもう10日間が経過した。ICT Spring はルクセンブルク中心部で毎夏2日間にわたり開催される、ヨーロッパを中心に世界のスタートアップ、投資家、要人などを集めたイベントだ。一日目からは、日本のスタートアップ12社によるピッチの模様を取り上げた。二日目にも数多くの魅力的なセッションが繰り広げられたが、その中からエストニアのICT長官で国家CIOを務める Taavi Kotka 氏の講演を取り上げたい。
エストニアは旧ソ連のバルト三国の一つで人口135万人。Skype 発祥の国として有名なほか、フィンランドとエストニアが共同で展開する起業促進活動 FINEST の東京イベントには、エストニア大統領がピッチ観覧に訪れるなど、スタートアップが国の運営と密接に結びついている。現在、エストニアの CIO(Chief Information Officer)を務める Taavi Kotka 氏は Nortal という名の SI-er を創業した人物で、昨年2月から政府要職の座にある。
Data Embassies とは、エストニアの同盟国(主に西側の国々)に X-Road の環境を構築しておき、仮に本国の X-Road が攻撃されても国民の情報は保全される、というものだ。データが置かれた国々では、通常の大使館と同様に、そのクラウド環境に対して各国政府が安全を保証しよう、という考えに基づいており、一部報道によれば、現在、エストニア政府はイギリス政府と協議している模様だ。
アジアもそうだが、ヨーロッパはそれぞれの国が隣国と国境を接しているだけに、国同士の駆け引きの意識が常についてまわる。インターネットの時代においては、日本のように海に囲まれていても、すべての国と国境を接している状態に等しいわけで、 Data Embassies のようなコンセプトは今後、世界的にも多くの場所で目撃することになるだろう。