
マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学の研究チームは、自動で組み上がり歩き回る「折り紙ロボット」を発表した。平面状のシートは1分ほどで組み上がって秒速5センチ程度のスピードで動き回る。
折り紙ロボットはレーザーカッターでカットし折り線のパターンをエッジングした形状記憶ポリマーにバッテリーと電動モーター、電子回路で構成されている。バッテリーを取り付けると10秒後には、電子回路が発した熱に反応して形状記憶ポリマーが縮みロボットに組み上がる。「収縮しようとするときに紙を引っ張り、折りたたむことになる」とのこと。
折り畳みの機構には、折紙の幾何学とアルゴリズムの研究をしている東京大学の舘知宏助教授が開発した「Origamizer」というソフトウェアが利用された。
プロトタイプロボットの構成はシンプルで、簡単に入手できる材料で作られていて、製造コストも100ドル(約1万円)。折り紙ロボットは平面上で大量出荷可能で現場で自動的に組み上がるため、宇宙や戦場、捜索、救出、運搬など、幅広く活用できる可能性がある。
このプロダクトの研究者は、
「何体ものロボット衛星を平面状に重ねた状態で宇宙に送り、到着した時点で遠隔操作によって組み立てることができる。画像やデータ収集を始めとする機能が期待できる」
と話している。
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