Pinterestが「メッセージ機能」を世界同時リリース、共同ファウンダーのEvan Sharp氏が日本初来日

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写真やイメージを「Pin(ピン)」してコレクションすることであらゆるインスピレーションを提供する「Pinterest(ピンタレスト)」。同社は本日、全世界同時に「メッセージ機能」をリリースしました。今回のメッセージ機能によって、10人以内のグループでメッセージのやり取りが可能になります。

“自分にとって”の答えしか存在しないディスカバリーの形

昨日開催された新機能の発表会には、Pinterestの共同ファウンダーでCDO (Chief Design Officer)であるEvan Sharp氏と、ピンタレスト・ジャパン代表の定国直樹氏が登場しました。今回のメッセージ機能のリリースに至った背景、またデザインとエンジニアがうまくコラボレーションするPinterestの企業文化などについて説明がありました。

Pinterestがそのユーザーに提供するコアバリューは、他ならぬ「ディスカバリー(発見)」。これまでにユーザーがPinした数は300億回、PinのコレクションであるPinboardの数も7億5,000万件に及びます。Sharp氏自身は、Pinterestをグラフィックデザインのインスピレーションに使っているそう。

“発見”と聞くと、GoogleやYahooのような検索エンジンを思い浮かべるかもしれない。でも、Pinterestはまったく別の物。検索エンジンは、質問に対して具体的に答えてくれる。例えば、今日の天気は?、サンフランシスコと東京の距離は?など。でも、Pinterestで見つかる発見には、一つだけの正しい答えは存在せず、あるのはユーザー一人ひとりにとっての最適解。あらゆる可能性を提示してくれるのがPinterestなんだ。

デザインとエンジニアリングの共同体

Pinterest-Evan-Sharp家のキッチンで始まったPinterest

Pinterestと言えば、特徴的なのはそのグリッドのレイアウト。“Grid is the core of Pinterest”(グリッドこそPinterestの中核を担う)と話すSharp氏。彼が共同ファウンダーのBen Silbermann氏と共にPinterestのアイディアに着手したのは2009年。まだニューヨークで建築家をしていたころのこと。

こんなに大きくなるとは想像もせず、そもそも趣味として始めたサービスだったと言います。彼らにとって、Pinterestはビジネスの課題ではなく、クリエイティブで楽しい挑戦だったのです。当時流行っていたサービスはどれも、今何が起きているか、また過去に何があったかを題材としたもの。一方のPinterestは、未来の可能性を探ることをテーマに見据えていました。

グリッドのレイアウトにすることで情報をブラウズしやすくできて、コンテンツだけに集中できる。みんなはこれをデザインのイノベーションと思うかもしれないけれど、実際にはエンジニアによるコーディングが実現したもの。だから、Pinterestは今でも「デザインとエンジニアリングのコラボレーション」を会社の中核理念においているんだ。

グローバル同時展開のメッセージ機能

昨年リリースしたのが、「Send a Pin」機能。ユーザー同士がお互いにPinを送り合って発見を促進する機能です。とてもベーシックな機能ではあるものの、毎日数百万というPinが交換されています。

このSend a Pinの機能を受けて、ユーザーから「送られてきたPinに対して、そのままPinterestで返事をしてやり取りしたい」という声が多く寄せられました。その要望に答える形で実現したのが今回のメッセージ機能で、10人以内のグループでコミュニケーションをとることができます。

現在、Pinterestのトラフィックの75%がスマホとタブレット経由。メッセージ機能は、ウェブとモバイルの両方で提供されます。また、特定のPinだけでなく、例えば「東京のお気に入りカフェ」といったボードごと共有することも可能。位置情報もついているため、Pinterestのなかで行き先のプランニングが完結します。

ただHelloと送るメッセージングではなく、あくまで自分のプロジェクトのインスレピーションを得るためのメッセージ機能だ。家のインテリアだったり京都への旅行だったり。人生のその時々のプロジェクトを、そのテーマに詳しい友人と一緒に計画することができるんだ。

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