ラピッド・プロトタイピング・ツール「POP」にバージョン2.0が登場、日本語対応し日本市場への進出を本格化

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POP」は、台湾発で最も成果を上げているスタートアップの一つだろう。シリコンバレーのインターネット企業 AVOS 傘下に入り、500 Startups のインキュベーション・バッチにも参加するなど、もはや台湾のスタートアップと呼ぶよりも、シリコンバレーに根ざした将来有望な企業の一つだ。

POPは、紙に描いたユーザ・インターフェースなどから、簡単な操作でモバイルアプリを作ることができる、ラピッド・プロトタイピング・ツールだ。その操作の容易さは、「7歳の女の子がPOPを使い始めて5分間で、アプリの作り方をマスターした」というフレーズで、しばしば形容される。

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先頃、POP はバージョン2.0をリリースし、いくつかの機能追加と日本語対応を発表した。追加されたのは、DropBox 連携、画面スクロール機能、ジェスチャーなどだ。ユーザ・インターフェースを伴うモックアップを DropBox から取り込むことができるようになり、画面が縦に長いアプリも開発可能に、また、スワイプ・ズーム・タップといった、基本的なユーザ操作もアプリの中に簡単に取り込めるようになった。

今回のバージョンで、日本語に対応した背景について、POP の共同創業者でCEOの Ben Lin がコメントをくれた。

ツールそのものについては、特に日本語版も海外版と同じです。日本の開発者やデザイナーの行動は、欧米の人達と極めて似ているからです。バージョン2.0以前は英語版しか無かったのですが、日本人ユーザにとっては言葉が大きな障害となっていることがわかりました。そこで、POP の iPhone 版、iPad 版、Android 版、ウェブ版のすべてを日本語に翻訳し、正しいメッセージを日本人ユーザに伝えられるよう、いいコピーライターを見つけました。

プロトタイピングは、ソフトウェアを作る上では重要なステップで、お金と時間が節約できます。日本語版のまだ無かった段階でも、我々のユーザの20%は日本からです。したがって、今回の日本語版の POP のリリースにより、より多くの日本の開発者やデザイナーが、このサービスの恩恵に預かってもらえると思います。

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この分野には、日本の Goodpatch が提供する Prott のほか、アメリカの  InvisionFlinto などが存在し、非常にホットな分野だ。アプリ・デベロッパにとって、グロースハック・ツールをモバイルアプリのポスト・プロダクションに必要なものと位置づけるなら、プロトタイピング・ツールはプリ・プロダクションのプロセスにおいて不可欠な存在だ。Ben Lin は POP の可能性について、次のように語っている。

POP のような生産性向上のツールの市場は、小さ過ぎるという人もいるでしょう。しかし、一歩引き下がって考えてみれば、ソフトウェアは世界を牽引しており、将来の可能性は計り知れません。アドビが新クラウドサービスをローンチすると、150万人が有料ユーザになり、Atlassian が生産性向上ツールの提供を始めると、同社は33億ドルの価値を持つ企業に成長しました。このことからわかるのは、生産性を向上し付加価値の高いものを生み出すためなら、ユーザはよいサービスにお金を喜んで払うということです。

POP の日本語対応後のユーザ増加の推移や、他の類似ツールとの機能比較や差別化戦略については、今後改めて THE BRIDGE 上で取り上げたいと思う。