WeChat(微信)は今日(原文掲載日:7月7日)、パブリックアカウント向けに新しいセルフサービス型広告システムを公開した。このシステムを使えば、パブリックアカウントのトラフィックをマネタイズしたり、その他アカウントの WeChat ページにあるディスプレイ広告枠を購入したりすることができる。
WeChat プラットフォームではパブリックアカウントに2種類のカテゴリーが設けられている。サービスアカウントとサブスクリプションアカウントだ。いずれもテキストや画像メッセージを購読者に向けて配信できるが、大きな違いは、サービスアカウントでは、モバイル決済ソリューションのWeChat Payment(微信支付)で支払ができる点だ。今のところほとんどのサブスクリプションアカウントは、メディアのようなコンテンツプロバイダにより運営されており、WeChat を利用したい企業がサービスアカウントを登録しているという状況だ。
認証を受けたアカウントであれば広告主となることが可能であり、WeChat メッセージの一番下に表示される広告テキストリンクを購入することができる。ユーザを広告主のウェブページに誘導する他の多くの広告とは異なり、この WeChat 広告システムは、広告主に WeChat 内で広告ページを作成させ、プロモーションコンテンツや数々のページからパブリックアカウントをワンクリックで購読できるようにすることを求めており、全ての広告リンクは閲覧しているユーザを WeChat ページへ誘導するものとなっている。

今年の初め、WeChat は Q-zone のような Tencent(騰訊)の他のソーシャルサービスで使用されている、GDT(訳注:広告掲載プラットフォーム「広点通」)をベースにしたセルフサービス広告システムを発表した。GDT で配信された広告は、ユーザを直接広告主のウェブサイトに誘導する。GDT の広告システムが発表されてすぐ、WeChat がシステムの再構築を始めた話を聞いた。
WeChat は、ユーザがサイトから離れることなく、可能な限り好きなことができるようこのシステムを構築してきた。パブリックアカウントが WeChat でサービスを提供したり、商品を直接販売したりできるよう多くのAPIも発表されている。
この新しい広告システムでは、他の多くのシステム同様、広告インプレッションレート、クリックスルーレート、新しいフォロワーなどの広告パフォーマンスをモニタリングできる広告主向けのダッシュボードが装備されている。
現在10万人以上の登録者がいるパブリックアカウントのみ広告主になることが可能だ。パブリッシャ向けのダッシュボードには、クリック数やクリックスルーレート、新規登録者、収益が表示される。価格はCPCベースだ。
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