Tencent(騰訊)が、人気のモバイルメッセージングアプリWeChat(微信)のモバイル決済機能を利用した支払いシステムを中国全土の9つの販売チェーン店に導入した。
Pingwestのレポートによると、中国のWeChatの「Wallet」内に新たな「Small Payment(中国語で刷卡[shuaka]または「swipe card[スワイプカード]」)」の機能が加えられるであろうという。このアイコンをタッチし、WeChatのモバイル決済のパスワードを入力すると、店頭での購入時に各販売店でスキャンして利用できるQRコード、またはバーコードが表示される。
この機能を初期導入したのは、Dairy Queen、Guoda Pharmacies(国大薬房)、デパートのチェーンであるTianhong(天虹百貨)とMinsheng Baihuo(民生百貨)、スーパーのチェーンであるOne Plus One(壹加壹)とLotus(卜蜂蓮花)、コンビニのチェーンであるHao Lingju(好鄰居)とGuoda 365(国大365)そして託児所チェーンのAiyingshi(愛嬰室)などである。Tech in AsiaはTencentに対し、これらの小売店との提携についてのさらなる詳細について問い合わせている。
WeChatの店頭支払いシステムはAlibabaのAlipay Wallet(支付宝銭包)に似ており、ユーザは生成されたQRコード、バーコード、または音波信号によって店頭での支払いが可能だ。Alibabaは今年の1月時点で、3万の個人商店がこのアプリによる店頭支払いを受け付けているとTech in Asiaに語ってくれた。
店頭支払いシステムは、中国のハイテク企業の技術の見せ所になっている。AlibabaのAlipay Walletが、長い実績を誇る自社の預託サービスのおかげでよりビジネスを広げるであろうと思われる一方で、TencentのWeChat支払いシステムは、中国の春節(旧正月)におけるギフトキャンペーンによって多くの登録ユーザを獲得している。
Tencentが先日発表したBaidu(百度)およびWanda(万達)グループとの8億1,400万米ドルのジョイントベンチャーは、モバイル支払いシステムを広く普及させることへの決意表明とも取れる。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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