300米ドルスマートフォン戦争での強烈な破壊力を持つXiaomi(小米)製Mi4のレビュー

SHARE:

Xiaomi-Mi4-review-photo-01

今年はXiaomiがハードウェア事業に参入してから3年目の年となる。同社は当初、ソフトウェア会社としてスタートした。そのため、その携帯電話、つまり実際のハードウェアは、まるでダイヤの指輪の入った箱のように上辺だけのものに思えることがある。しかし、北京に拠点を置くこの会社は中国と香港以外の6カ国に出荷するようになっており、自社のハードウェアにより注意を払い始めている。その態度は、特にフラッグシップモデルのスマートフォンにおいて顕著だ。

Nokia Lumia端末からひし形のエッジの効いたデザインを拝借した、昨年発売のMi3は、ソビエトのれんがのような形の先行機種、Mi2と比較すればハードウェアデザインの面で大きく改善を遂げている。

最新のMi4はまた、iPhone 5とSamsung Galaxy S4の良い所どりをすることで前進しようとしているが、Mi3よりもMi4が大きく進化を遂げ、様々なライバルからのデザインを拝借しているという事実は、Xiaomiが未だにハードウェアに対する独自のスタイルを持ち合わせていないということを物語っている。

Samsungには明確なスタイルがあり(面白みにかけるものだが)、HTCにも独自の才能がある(あまり多くに受け入れられていないが)。しかしXiaomiの場合は、あらゆる場所から輝くものを盗んでくる収集家のようだ。

それでも、Mi4は魅力的な概観であり、多くの機能が搭載されている。そして、中国ではたったの1,999人民元という価格なので、他の市場に出回る頃には325米ドル相当になるだろう。レビューを始める前に、Mi4の仕様をMi3のそれと比較して見てみたいと思う。

Xiaomi-Mi4-specs-table

ハードウェア

Xiaomi-Mi4-review-photo-02

Xiaomi Mi4は、その妙な掛け合わせの見かけにもよらず丈夫、魅力的、キラキラと輝いている。それは、昔TVで観た、チーズとグリンピースのどちらも好きだったら、Cheesy Peasも好きなはず、というCheesy Peasのコメディスキットを思い出す。

iPhone 5とSamsung Gaaxy S4の外観が好きだという方は、Mi4が気に入るだろう。まあ、Cheesy Peasのスキットは風刺だが、Mi4はその皮肉が気にならなくなるほど外観も使用感もその価格にしてはお買い得だと思う。そしてそれこそがXiaomiの秘訣なのだ。

私が初めてMi4を箱から取り出した時、しばらくの間、背面から保護カバーを剥がそうとしていたのが、実際にはカバーがないということがわかった。つまり、Mi4はそれだけ艷やかだということなのだ。また、少し滑りやすいという点が気になった。これは、それ以外の点では魅力的だと言える先月試したMiPadと同様だが、少なくともMi4では高品質のプラスチックを使っている感じがし、しわや伸びは全くない。

Xiaomi-Mi4-review-photo-03

フレームの周囲に施された、少しぼかし加工のはいったメタル(ポリマーかもしれない)があるため、Mi4はMiPadと比べると手から滑り落ちにくく、片手でも比較的持ちやすい。この5インチというフォーム ファクターはそれにも最適だ。デバイスをしっかりと持ち、同時に親指が画面下部でタッピングをできるようになっている。

しかし、画面上部に親指を動かそうとすると、手のひらが不安定になる。だが、5インチのスクリーンは使用感に優れ、毎日触ることになる電話としては現実的に最大のサイズだと言える。

Xiaomi-Mi4-review-photo-04

この背面のつるつるとした白いプラスチックは、私個人の意見では光りすぎのきらいがあり、実際私のお気に入りの夏のパンツにも滑りやすすぎ、何度もポケットから落ちた。プラスチックでない、たとえば木材のかっこいいカバーや、またはケースを買ったほうがいいだろう。

もしくは、スキニーデニムを履くという選択肢もあるが。先週タクシーに乗らなかったことが幸いだった。さもなければMi4は音もなくポケットから滑り落ち、その後はあまり素行のよろしくないタクシー運転手が電源を切って盗られていたかもしれない。(これは既にNokiaの携帯2台で経験済だ)

ボディのその他の部分については、上部のエッジに付属しているXiaomi TV対応の赤外線ブラスター、これは私が試していないものだが、それ以外は標準的だ。

他のXiaomiの安価な携帯電話と違い、Mi4にはその3個のハードウェアボタン(メニュー、ホーム、バック)の下にライトが付いているが、ライトはかなり暗く、私が使っていたのは白いモデルだったのだが、明るい時にはライト自体がカモフラージュされてしまい、この写真でわかるように、暗くならないと役立たないのだ。

Xiaomi-Mi4-review-photo-05

画面とサウンド

Mi4の5インチ、1080pのハイビジョン画面は傑出している。Samsung Galaxy S5など、2倍ほどの価格の機種の鮮やかな画面より優れていると言わないまでも同等に優れている。LG G3やSamsung Galaxy Note 4のような大型の携帯電話は今では更に解像度の高い画面を取り入れ始めているが、これは無駄の先取りというものではないだろうか。実際、普通の操作距離では裸眼には720pというのが携帯電話には十分なのだ。

Xiaomi-Mi4-review-photo-06

Xiaomi-Mi4-review-photo-07

Mi4の画面には十分な輝度だけでなく、自動輝度調節機能が付いているが、この機能は照明の暗い部屋などで陰があると混乱し、結果として明るさが足りなくなることがある。ディスプレイ設定を開くと「Color Temperature and Saturation(色温度と彩度)」オプションがあり、ここで画面の設定を、ウォーム、スタンダード、またはクールの3種類から選択することができる。また、彩度についても「鮮やか」と「スタンダード」のいずれかを設定することができる。

本体下部の角にあるスピーカーは、かなり音が大きく、私のiPhone 5cと同等の音量がでるが、Mi4の音は歴然と金属的で豊かさに欠けるものだ。

ソフトウェア-カスタマイズ対応のMIUI

Xiaomi-Mi4-review-photo-08

Android 4.4ベースのMIUI5 の入ったMi4が今週出荷されるが、Xiaomiは現在、10月のどこかで行うMIUI6の発表に向けて準備をしている。このMIUI6ではXiaomiのAndroid用スキンのビジュアルを大幅に刷新にする。

8月末に公表された開発者用ベータでMIUI6を Mi4でチェックしたが、最新バージョンがMIUI5であるため、このレビューはMIUI5に基づくものだ。

他のAndroidスキンの多くと同様、Androidに追加的かつ役にたちそうな機能を備えているものだが、元々Androidに備わっており、ユーザーになじみのあるものが取り除かれている。企業側にとってもユーザー側にとっても難しい選択だ。

そもそものAndroidに親しんでいるユーザーの場合には、Google Now(手軽な「OK Google」というコマンド付きの)、ロックスクリーン ウィジェット、アートワークが充実したサードパーティー音楽またはラジオアプリのロックスクリーンコントロール、Googleのスマートコンタクトアプリ、GoogleのPhoto Sphereなど、思いつくままに書いてみたが、このような機能がないのを不便に思うことだろう。

それと引き換えに、MIUI、従来のAndroid端末よりもさらに洗練され、高いカスタマイズ性を備えている。

最大の違いは、MIUIの簡単なテーマ変更機能だ。アンドロイドのストアでは無料、有料のテーマを入手することができる。テーマは、ダウンロードとテーマを「適用」するという2つのクリックだけで適用し、携帯電話に新しいデザインを簡単に入れることができる。私はこのようなユーザーによるコンテンツには興味がなく、自分の使うソフトウェアは世界でも屈指のプロが作ったものにしたいと思っているが、ユーザーによってはこの簡単なカスタマイゼーションが気にいることだろう。

Xiaomi-Mi4-review-photo-09

Xiaomi-Mi4-review-photo-10

MIUIのポジティブな側面には、より構成しやすい設定(「Do not disturb」のような非常にすばらしい機能)、特定のアプリに通知を許可するコントロール(この点については従来のAndroidに苦労させられていた)、アプリの許可設定と自動起動に関するコントロール(この点についても従来のAndroidに苦労させられていた)そして便利なゲストモード(ユーザーの写真、メモ、電話とメッセージを隠すことができる)が用意されている。

MIUI5は洗練されてはいるが、バグもある。私から見て最も目立ったものは、サードパーティー製のウィジェットが適切にリフレッシュされず、結果として、クロックが停止したり、ニュースがフリーズしてしまう。不思議なことに、このような問題はXiaomi独自のウィジェットには起こらない。

MIUIは週次でアップデートするが、XiaomiはAndroid OSの更新プログラムの反映が遅れがちだ。HTC、Samsug、OnePlusといったライバル各社の携帯電話は、Android 5.1またはLなど、どのような呼び名になるかは分からないが、次回大幅にアップグレードされるAndroidをXiaomiよりずっと早く搭載することだろう。

よりミニマリストになったMIUI6の概要

これが開発者専用のベータ版だということを念頭に置きつつ、MIUI6をさっと見てみよう。AppleとGoogleの動向と同様に、そのインターフェイスはシンプルでフラットなもので、以前のようなリアルさを追求した画像のようなものは一掃している。ホームスクリーンのアイコンからは影がなくなり、Xiaomi独自のアイコンはさらにフラットでファンキー、よりミニマリストになっている。

先月MIUI6が初めて公開された際、技術者のブログの中には、iOS7の真似をしているとバカにしているものもあったが、これは現実的にはちょっと違う。ぼやけた輪郭や透明のエレメントといったMIUIの現在のデザインはAppleのiOS 7の前に存在しているため、AppleがMIUIを何らかの形で真似したと言う方がフェアであろう。

とはいえ、MIUI 6のアプリの中には改造され、今ではiOS 7に類似したカレンダーや計算機アプリのようなものがある。その他にはMIUI 6のメニューが少し彩られ、通知やトグルのシェードは不透明になっている。

以下にお見せするのはMIUI5 とMIUI6で予測される画面を並べたものだ。

MIUI6-screenshots-versus-MIUI-5-image-1
MIUI6-screenshots-versus-MIUI-5-image-2
MIUI6-screenshots-versus-MIUI-5-image-3
MIUI6-screenshots-versus-MIUI-5-image-4
MIUI6-screenshots-versus-MIUI-5-image-5

カメラ

Xiaomi-Mi4-review-photo-11

私の同僚がMi4のローンチイベントで初めて触れてみた時、この解像度13MP、F1.8開口レンズは非常に早く撮影することができ、親指の動きに直ぐに反応していた。

しかし、全体的にカメラは私にとっては楽しめるというよりも、イライラの元になっている。これはXiaomiがカメラソフトウェアの設定を明るく、暖かく、そして「処理済み」感を満載させすぎているからだ。その結果、撮影した写真は、HDRをオンにしていないのに写真編集アプリで編集したかのように見えるのだ。

HDRをオンにすると、まるで画像をアプリで開いてHDR設定に狂喜乱舞してしまったかのような更にひどいものになる。iPhoneのHDRは美しく、控えめで非常に満足度の高いものだが、XiaomiのHDRは粗く、誇張されすぎた感があり、私の意見では、多くの写真をダメにしてしまうのではないかという印象だ。

またカメラ自体も明るすぎる。この輝度がカメラのソフトウェアと一緒になることで、間違った色が出ることもある。これについてはMi4が紫色のランプの色を正確に撮影できなかったときに気づいたものだ。何をやっても、自然光の下と、電灯の下ではMi4はランプがブルーだと主張していた。私のiPhone5cではちゃんとした紫色の写真を撮ることができた。以下にお見せするのは比較画像だ。

Xiaomi-Mi4-camera-versus-iPhone-camera

Mi4だけにこの現象が起こるのではなく、Xiaomi M2iSでのテストでも間違った色が撮影された。実際、Mi4のカメラは、Xiaomiのカメラがいつもそうであるように、濃い目の色と「修正しました」といわんばかりの画像への好みに合わせてちょっとだけ弄っただけのもののように見える。おそらくこういう画像が中国の市場で好まれるものなのかもしれないが、私はこういう点からこのデバイスのカメラが嫌いになった。

更に続けると、私のお気に入りの画像アプリ、VSCOcamはMi4ではうまく稼動しなかったということがある。

中にはこの鮮やかさを好む人もいるだろうが、それは、修正しすぎたというイメージが好きな人だけだろうと思う。以下にお見せするのは、Mi4のカメラで撮影した写真のサンプルだ。

パフォーマンスとバッテリー寿命

RAM3GBで、MIUIではバッテリーはずっとスムースで、激しいゲームをしていても問題ない。2GBのRAMでも昨年のパワフルなAndroidデバイスにとっては標準的で、3GBが今年の標準だ。そのため、Mi4にはこのガジェット自体に十分なパワーが保証されているようだ。これは最新の2.5GHz Snapdragn 801チップについても言えることだ。

Xiaomi-Mi4-review-photo-12

この着脱可能な3,080mAhのバッテリーは大画面に電力を供給するのにも十分なサイズだ。このモデルには3Gがはいっているが、4Gバージョンはまだ販売されていないため、この3G モデルは4Gモデルよりもパフォーマンスが優れている。科学的にしっかりとしたテストというわけではないが、たまにメールを書き、WeChatでメッセージを送り、写真を数枚撮影し、非常にカジュアルなゲームといった日常的な用途に使う場合には1日もたせることができたが、iPhone 5のように2日まで持たせられるとは思っていない。

何はともあれ、Mi4の大容量バッテリは大型画面に合っており、ストリーミング ビデオの再生というちゃんとしたテスト(バックグラウンドでWifiを使い、輝度を3分の2、音量を半分という設定)を行った結果、バッテリーの寿命は訳6時間40分だった。

ありとあらゆる種類のライバル

Xiaomiは、起業したてのときにその初めてとなる携帯電話を発表した時と比べ、今では未だかつてないほどの厳しい競争に直面している。実際、今年前半に出てきたOnePlusのように、パワフルなAndroidスマートフォンを驚異的な価格で提供する新たなライバル企業が常にあらわれてきている。

また、Huawei、Lenovo、Coolpadのような確立された中国企業もそれぞれのソフトウェア、マーケティングそして価格を再検討し、消費者をXiaomiからおびき寄せようとしている。これらの企業はびくびくしているのだ。

SamsungやHTCのようなブランドは、デバイスの価格を下げていないが、Xiaomiのフラッグシップ モデル、Mi4の強力なライバルであることには変わりがない。中国人は倹約家が多いが、より裕福になることで他者より目立ちたいという願望があるため、裕福になっている個人にはXiaomiは魅力的にはうつらない。まあ、これは私の個人的な見解だが。

そのため、現在Xiaomiが業務を拡大している、インドネシアやインドのような新興市場でさえも、最新のiPhoneやGalaxy Noteのような高価な携帯電話の需要があるのだ。しかし、Xiaomiは価格志向型の市場を狙っているため、同社の最も直接的なライバルは、300米ドル周辺の商品を扱っているものということになる。

OnePlus One、Meizu MX4、Oppo R3、Huawei Asced P6といった優秀な電話がMi4のライバルということになる。Oneは、優れた仕様と思想という意味においては真の競合機ということになるだろうが、この企業はまだスタート地点におり、OnePlusが需要に対応できるほど十分な台数を製造できるかについても明らかではない。

結論

Xiaomi-Mi4-review-photo-13

Xiaoi Mi4は、その価格で十分な破壊力持つことを証明し、紛れもなく300米ドルのスマートフォン 戦争での強力な破壊力を持っている。今ではXiaomiの伝統ともなっている、非常に小さな妥協というものがあるが、これはほとんどの人が見逃してしまうようなものだ。私の個人的意見では、カメラは大きなマイナスだが、他者は私の意見に反対するだろう。

Androidオタクや携帯電話のプロボクサーを求めている人にとってはMi4は非常に魅力的なものだが、XiaomiのビジネスがOnePlusが同じようなことをしている今では独自のものではなくなっており、更にはOnePlusはAndroidの更新を早くするだろう。我々のOnePlus Oneに関するレビューについてはこちらをご覧頂きたい。この2つから選ぶとしたらそれは非常に難しい。ちょうど、カプチーノとフラットホワイトのどちらにしようか迷っているようなものだ。

私も気になっている点だが、Androidの更新がタイムリーに欲しい人はAndroid 5.0を搭載して発売される、Nexusの携帯電話を見るまで待ったほうが賢明かもしれない。しかし、Mi4がただでもらえるケーキのような勢いで売れるであろうことは必至だ。まだ中国本土でしかローンチされていないが、Xiaoiの新しい海外市場をも席巻するだろう。

Mi4の利点と欠点

Mi4の利点

  • ハードウェアの質に対する優れた価格
  • 1080pの素晴らしい画面
  • よい製品品質
  • 柔軟な設定が可能なAndroidスキンをもつMIUI。次のMIUI6アップデートは素晴らしいものになるだろう
  • 取り替え可能なリアカバーは楽しい

Mi4の欠点

  • カメラの撮影画像が暖かすぎ、撮影されたものが修正されすぎたようになってしまう
  • 背面のプラスチックカバーが滑りやすい
  • 従来のAndroidと比べると、ソフトウェア機能が少ない
  • サードパーティー製ウィジェットが更新されないという問題が未解決

あと1週間Mi4を試用できるので、ご質問があればコメント欄にお知らせいただきたい。喜んでお応えする。
【via Tech in Asia】

@TechinAsia
【原文】