Xiaomi(小米)がメッセージングアプリMiTalk(米聊)を一新、ユーザ数は7,000万人と発表

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mitalk2015
XiaomiのモバイルメッセージングアプリであるMiTalk(中国語でMi Liao、米聊)がメジャーアップデートを行い、MiTalk 2015となった。

MiTalkが最初にローンチしたのは2010年11月で、TencentのWeChatよりも早かった。その頃はKikやTalkboxといったメッセージングアプリが人気を集めており、MiTalkやQihooのKouxinといった中国製のクローンが出現してきた時期だ。

だがほどなくして、TencentのWeChatがユーザ数や人気の面でライバルたちを圧倒することになった。

2013年のあるイベントにおいて、Xiaomi共同創業者でCEOであるLei Jun氏は、WeChatは中国で最も人気のインスタントメッセージングアプリTencent QQとほとんど同じだとした上で、それが他のモバイルメッセージングアプリがすべてWeChatに敗れた大きな理由だと示唆した。

Xiaomiの推測では、もしTencentが類似のアプリを半年後にリリースしていたなら同社には成功のチャンスがまだあったが、3か月後のリリースではチャンスがほとんどないとみていた。WeChatがリリースされたのはMiTalkの2か月後だったのだ。

しかしWeChatが中国のモバイルメッセージング市場を独占してしまった後でも、AlibabaやNeteaseといった中国のインターネット企業は、彼らが握れるニッチな市場がまだ残っていると考えている。

Neteaseと中国の通信会社China Telecomが共同で開発したチャットアプリEasyChatは、1億人のユーザを獲得したと今年発表した。AlibabaのLai Wangはそこまでの人気は得ていないが、同社はあきらめたくはないようだ。同社の経営層はそれでもこのアプリを使っている。

Xiaomiも、MiTalkを決してあきらめなかった。Lei氏は前述のイベントにおいて、WeChatの躍進にもかかわらず、MiTalkはいまだ健闘していることを誇りに思っていると語った。同社はXiaomiスマートフォンのユーザ数や、Xiaomiスマートデバイス向けにカスタマイズされたAndroidシステムであり、無料ダウンロードが可能であるMIUIユーザインタフェースの使用者が増加していることを当てにしているようだ。

MiTalkはXiaomiデバイスにプリインストールされており、Xiaomiファンに使いやすく作られているので、ユーザはMiTalkを使うことになるだろう。これは妥当に思える。これに同意しない人は、QQ IMのように、ナンバーワンのコミュニケーションツールが市場をすべて支配するだろうと反論するはずだ。

Xiaomiによると、2014年上半期にMiTalkの登録ユーザ数は7,000万人に達し、750万人は毎日のように使用するアクティブユーザだという。先月同社は、MIUIのユーザ数が全世界で7,000万人に達したと発表した。ということは、ただMIUIユーザを登録者とカウントしただけなのだろうか?ユーザのアクティブで言えば、確かなのは、大部分の中国人ユーザがWeChatを毎日のように使用しているということだ。

MiTalk 2015は、モバイルメッセージングの機能を別にすれば、中国の音楽ストリーミングサービスであるXiami、Microsoft中国が開発したSiriのようなサービスであるXiaobing、Baiduマップ、そしてXiaomiのオンラインフォーラムとショッピングサイトを統合した。位置情報サービスはモバイルアプリにいまや必須であり、MiTalkユーザは近くにいる人やお店を見つけることができる。

ショッピングサイトの統合は、チャットアプリにいながらにしてXiaomi製品の購入を可能にしている。Xiaomiフォーラムは、グループチャットのもうひとつの形だ。それ以外にも、MiTalkコンタクトとシェアできる音楽トラックのカスタマイズ機能がある。

ユーザを惹きつけるためにソーシャル要素が導入されてきている。ゲームしたりタスクを引き受けたりするユーザやXiaomiオンラインフォーラムのアクティブユーザは、Xiaomiのオンラインサイトやサービスで使用できる仮想通貨Mi Coin、またはXiaomiの製品購入用の招待コードであるFコードなど他の特典を受け取ることができる。アプリ内にはユーザの仮想資産を示すタブがある。

Xiaomiによると、この新しいMiTalkアプリの開発に1年を費やしたという。

MiTalk 2015はXiaomiの自社サイト以外に、Baidu、Tencent、Qihoo 360他、主要な中国のアプリ配信プラットフォームのAndroidアプリストアで入手可能だ。

PCベースのインスタントメッセージングソフトに関して言えば、中国では、Baidu、Netease、Sinaといった中国のインターネット企業が作ったほぼすべてのIMソフトがTencentのQQに敗れている。MicrosoftのMSNメッセンジャーは例外で、ホワイトカラー層と大学生の間で何年も人気があった。中国のモバイルメッセージングアプリ市場が今後どうなっていくか見守っていきたい。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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