半年で200社導入、人材採用解析「Talentio」運営のハッチにビッグデータ解析の浅羽義之氏が参加

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ハッチ代表取締役の二宮明仁氏と執行役員に就任した浅羽義之氏

人材採用にビッグデータの考え方を取り入れ、「採用の見える化」を支援するサービスTalentioを展開するハッチは10月27日、マイクロソフト関連企業などでビッグデータ解析に携わった浅羽義之氏が執行役員に就任したことを発表した。

浅羽氏はPostgreSQLなどの関連書籍を手がけるなどビッグデータ、インフラに関する造詣が深く、2013年10月に楽天によって買収された「スマポ」運営のスポットライトではインフラ設計を担っていた人物。今後、Talentioに同氏のビッグデータ解析の経験を生かした機能追加などを予定している。

また、これに合わせて同社では2014年4月の限定公開以降、約半年でTalentioの導入が200社に到達したことも公表している。

さて、人材採用の解析サービスといってもピンとこない人の方が多いだろう。今年5月の公開時にも非公開情報が多く、記事を読んでもよくわからないといった声も聞こえていたサービスだ。実際、今回の取材でもやはり画面などのイメージが湧きやすい情報については開示されることはなかった。

ただ、話を聞けば聞くほどなぜなかったのだろうか、という気持ちにさせられるサービスなのだ。

ということで今回はこの人材の採用管理、タレントマネジメントというカテゴリで活躍している別のプレーヤーから少し探ってみることにする。代表取締役の二宮明仁氏に聞いたところ、類似サービスとしてはカナダ拠点のViserが名前として挙がるということだった。

Workforce_Analytics___Visier_Inc_

CrunchBaseでチェックしてみると創業は2010年、創業者のJohn Schwarz氏は2007年にSAPによって70億ドル近くの価格で買収されたインテリジェンス系企業、Business ObjectsのCEOだった人物で、Viserはその延長のプロジェクトだと語っていることからも、エンタープライズ色はかなり強い。例えば近いカテゴリにある人材管理TaleoもOracleの製品だったりする。

クラウドで提供される人材採用管理系のサービスとしてはWorkdayがあったが、こちらは2005年創業で2012年10月にIPOをしている。二宮氏も話していたが、ざっと見渡した感じだとかなり大規模な企業に向けたエンタープライズ向けの製品(特に基幹システムなどに組み込むようなタイプ)が多い印象で、TalentioやViserが対象とするような「軽い」タイプは少ないようだ。

ちなみに説明に挙がったViserは、直近2014年6月に2550万ドルの資金調達を含め、これまでに4650万ドルを調達している。米YahooやNissanなどが導入しており、サービスについてはこの動画などが詳しい。他にもいくつかイメージが掲載されているので興味ある方は参照するといいだろう。

二宮氏に改めてTalentioの話を聞いたが、現在は導入してもらっている200社にて採用情報のデータを蓄積し、解析の精度を高める調整を実施している状況なのだという。

昨今、プロダクトや事業のライフサイクルが短くなり、ひとつのプロジェクトが終了して会社を離れる転職者というのも珍しくはなくなってきた。こういう人の動きが多くなったことも、Talentioなどの採用解析がやりやすくなった要因のひとつなのかもしれない。

人のデータが集まらなければ「ビッグデータ」にはならないからだ。

話を聞けば聞くほど、なぜなかったのか不思議なサービスなのだが、「人」という極めて定性的な情報を定量的に解析できるのか、今後、彼らのサービスがより詳しく公開されることがあれば、もう少し突っ込んで考察してみたいと思う。