インシデント統合管理ツールのBigPandaがSequoia Capitalなどから700万ドル調達ほかーーB2Bニュースまとめてインプット

編集部注：「B2Bニュースまとめてインプット」は海外エンタープライズ系テクノロジーの話題をまとめた連載。本誌でも執筆中の「インプットをアウトプットするブログ」ブロガーで、B2Bスタートアップ・インキュベーション「archetype」所属の鈴木大貴氏がセレクトしたニュースをお送りします。

業界標準とKPIの進捗を比較できるダッシュボードCompassが300万ドル調達し新サービスをリリース

売上、月間成長率、コンバージョンレート、月々のバーンレートといった自社のKPI進捗を業界の標準と比較できるダッシュボードサービスCompassが300万ドルを調達しました。KPI進捗は秘匿性が高い情報のため、どうやって他社のデータと比較しているのか気になるところですが、Compassのダッシュボードを無料で提供する代わりに、自社の情報も匿名化されて比較元のデータベースに統合されるモデルを採用していることで実現できているようです。

今回の調達と同時に投資家向けに投資先企業の収益やトラフィック進捗のサマリーを一覧で確認できる「Compass Monitor」という有料サービスをリリースしています。

参照記事：Compass Raises $3 Million For Business Intelligence Toolkit, Launches New Product via TechCrunch

モバイルファーストの経費精算サービスAbacusが350万ドル調達

Y Combinator出身で経費精算サービスのAbacusがGoogle Venturesを含むVCや投資家から350万ドルを調達しました。Abacusはレシートの写真を撮って金額や費目を選択していくことで、日々の経費精算とレポートを簡単に作成できるモバイルファーストのサービスを開発しています。

サービスについては動画を見ると理解が早いのですが、写真に付いているジオタグから経費が正しく使われたことを上長が承認できたり、「この経費って何のために使ったの？」といったコミュニケーションもシンプルに行える機能が含まれています。ちなみに日本でもbizNoteや先日リリースされたMoneyTreeの経費精算機能など、法人向け経費精算サービスの領域が「モバイル特化」という切り口で新たな動きを見せ始めています。

参照記事：Abacus nabs $3.5M to make expense reporting as easy as snapping and sharing a photo via VentureBeat

「大企業向けGithub」のRhodeCodeが350万ドル調達

ベルリン発のコード管理サービスRhodeCodeがシリーズAで350万ドル調達しました。

RhodeCodeは開発者向けにソースコードのプライベートレポジトリに加えワークフローやコラボレーション機能を提供しています。従来のサービスと比較すると、プラットフォーム内で役割と権限を分けることが可能なため、一定数以上の開発者を抱える組織向けのサービスであり、「軍事レベル」と謳うセキュリティの強さが特徴であることから、大企業や銀行など求められるセキュリティレベルが高い企業向けのGithubと言えるサービスかと思います。

参照記事：Enterprise code management specialists RhodeCode get $3.5M in funding via GigaOm

インシデント統合管理ツールのBigPandaがSequoia Capitalなどから700万ドル調達

クラウド環境のインシデント管理ツールBigPandaがシリーズAでSequoia Capitalなどから700万ドルを調達しました。

BigPandaはNagiosやNewRelic、Amazon CloudWatchといった運用監視ツールが出す各種アラートをアグリゲーションし、障害発生時は発生箇所を時系列ごとに視覚化したり、適切なタイミングで適切な担当者に通知することで障害時のダウンタイムを削減することができるツールを提供しています。BigPandaは2012年創業のスタートアップで現在15名程の従業員を抱えているようですが、今回の調達は主に人員の増強に活用されるとのことです。