Adobeに挑むクラウド文書編集サービスNitroが1,500万ドルを調達ほかーーB2Bニュースまとめてインプット

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編集部注:「B2Bニュースまとめてインプット」は海外エンタープライズ系テクノロジーの話題をまとめた連載。本誌でも執筆中の「インプットをアウトプットするブログ」ブロガーで、B2Bスタートアップ・インキュベーション「archetype」所属の鈴木大貴氏がセレクトしたニュースをお送りします。

オープンイノベーションプラットフォームのAgorizeが260万ドル調達

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フランス発のオープンイノベーションプラットフォームを運営するAgorizeが260万ドル調達しました。Agorizeはプラットフォーム内に学生や開発者、スタートアップのコミュニティを多数抱えており、イノベーティブなアイディアを求める企業がプラットフォーム内に課題を投稿することで、コミュニティのメンバーから事業アイディアや課題の解決方法をクラウドソーシング的に集めることができるサービスを運営しています。

アイディアの募集には1万〜10万ユーロの費用が発生しますが、GoogleやMicrosoft、Philipsなどが顧客としてAgorizeを利用しているようです。

参照記事:Agorize Bags $2.6 Million To Crowdsource Business Ideas With Open Innovation Challenges via TechCrunch

営業資料一斉配信ツールのShowpadが850万ドル調達

紙の営業資料やプロジェクターで自社製品の紹介を行うことが一般的でしたが、iPadの登場以来、営業マンがタブレットを使ってプレゼンテーションを行う機会を目にすることが増えました。Dawn Capitalなどから850万ドルを調達したShowpadは本部のマーケティング担当が営業資料を営業マンに一斉に配布したり、タブレットで営業資料を紹介できるビューワーを開発しています。

タブレット内の営業資料の管理は属人的になってしまうことが多いですが、新たなバージョンの資料がプッシュ通知と一緒に配信されることで機会損失を回避できたり、営業が資料をどのように活用しているかマーケティング部門が分析できる機能が含まれていることから、より効果の高いマーケティングプラン作成に役立ちそうです。

参照記事:Showpad Closes Additional $8.5M For Its Mobile-First Software To Enable Sales Reps To Be More Productive via TechCrunch

パフォーマンス管理ツールのNew RelicがIPO申請

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データベースのパフォーマンス管理ツールを開発する日本のエンジニアにも馴染み深いNew Relicが上場申請を行いました。New Relicは2008年サンフランシスコ創業のスタートアップでCrunch Baseによると今までBenchmark CapitalやTrinity Venturesなどから累計2.14億ドルを調達しています。

上場申請書類を見ると直近半年で約1,900万ドルの赤字を計上していますが、売上高は約4,800万ドルで前年度と比較すると約83%も売上が成長しています。今後New Relicはより大企業の顧客獲得を進めていく方針とのことで、調達した資金を営業やマーケティングに活用していく模様です。

参照記事:App monitoring company New Relic files for $100M IPO via VentureBeat

Adobeに挑むクラウド文書編集サービスNitroが1,500万ドルを調達

クラウド文書編集サービスを開発するNitroがBattery Venturesなどから1,500万ドルを調達しました。元々はAdobeの競合としてPDFリーダーを開発していましたが、近年はNitro CloudというWordやPower Pointといったオフィス文書をクラウド上で編集したり電子署名を行うことができるサービスに注力している模様。

スマートフォンやタブレットの保有率が上がったことで、業務用ソフトにおけるデバイスやOSの横断ニーズは明確になっており、先日MicrosoftがiPhone向けにOffice製品のフル機能が使えるアプリを出したばかり。今後もドキュメント管理サービスは要注目の分野かもしれません。

参照記事:Nitro Gets $15 Million In Series B From Battery Ventures via TechCrunch

ソーシャルログインサービスのGigyaが3,500万ドル調達

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ソーシャルログインサービスを提供するGigyaがIntel Capitalなどから3,500万ドルを調達しました。Webメディアの購読やサービスの利用においてSNSアカウントを活用した登録やログインはかなり一般的になっていますが、Gigyaはメディアやサービスを運営する事業者にソーシャルログインの機能を提供し、デバイス横断でユーザーデータの蓄積、行動分析、コンバージョン率向上のための各種サービスを提供しています。

Gigyaは2006年創業で従業員は既に325人、今回の調達と合わせ累計で約1億ドルを調達しており、日本でも複数のWebマーケティング系の代理店と契約しサービスを提供しています。

参照記事:Marketing Startup Gigya Raises $35 MIllion via Re/code

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