韓国発、腕につける歩行計測ウエアラブル・デバイス「Arki」がKickstarterでクラウドファンディングを開始

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筆者はこれまで、CEATEC などの機会を通じて、歩行を計測できるウエアラブル・デバイスを多数見てきた。歩行パターンを捉えることで、骨盤の歪みを指摘したり、姿勢の補正を促したり、運動量を計測できたりするものだが、それらの多くは腰につけるなど装着する場所に一定の制約があった。ネックレス型やリストタイプなどのデバイスでは、うまく歩行パターンを捕捉できないからだ。

この常識を覆すスタートアップが現れた。韓国のスタートアップ Zikto は今日、同社の歩行計測ウエアラブル・デバイス「Arki」について、Kickstarter 上で資金調達キャンペーンを開始した。価格はモデルによるが、最も安いモデルでは100ドルを切る99ドルから購入することができる。

Zikto は、韓国の銀行青年創業財団(은행권청년창업재단)のインキュベーション・プログラム「D-Camp」から輩出されたスタートアップで、アメリカ Purdue 大学でコンピュータ・エンジニアリングの修士号を取得した Ted Kim 氏のほか、LG電子の Future Device Lab で4年間の経験を持つエンジニアらが開発に携わっている。CEO の Ted Kim 氏を含めエンジニア3人、運営2人、デザイナー1人からなる6人のチームだ。

ユーザは、BLE(BlueTooth Low Energy)により、スマートフォンを通じて、Arki のデータをクラウドにアップロードすることができる。つまり、Zikto のチームはハードウェア・デバイスに加え、モバイルアプリとウェブベースのダッシュボードも開発する予定だ。

Arki は Zikto にとって、初めてのプロダクトだ。世界には運動を計測できるウエアラブル・デバイスは他にも存在するが、腕に装着して歩行パターンを計測できることは、一つのアドバンテージだと考えている。それに、歩行パターンは人によって異なるので、個人を特定するバイオメトリクス認証にも応用できる。4桁の暗証番号よりも正確だ。(Ted Kim 氏)

今回の Kickstarter で調達する金額は10万ドルに過ぎないので、Zikto にとっては資金調達よりもプロモーションの意味合いが強い。Arki のプロダクト発送は来年4月を予定しているが、同社では今回のクラウドファンディングを成功させ、投資家から資金調達を募り、Arki の次バージョンの開発に着手したいと考えている。

(Arki に関する日本語のページはこちら。)

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