2014年のインドネシアのeコマース事情について知っておくべき重要なポイント

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シンガポールの国際ロジスティクス企業SingPostによるeコマース報告書によると、2014年のインドネシアの消費者はより目が肥えてきており、オンラインで購入したりブランドの情報を得たりする様々な方法を求めている。

昨年、インドネシアでは7480万人のインターネットユーザがいた。SingPostによると、現時点でインドネシアのインターネットユーザベースは2016年まで年平均20%の増加が続くとみられており、2016年には1億280万人に達するという。この背景には、主として中間層の購買力上昇がある。モバイル企業間の激しい競争によって携帯とその利用料金が低下しており、インドネシアの中間所得者層にとってますます利用しやすい状況となっている。

「eコマース」と「インドネシア」が「豆と人参」のように相性が良くなっている今、Tech in Asiaは今こそ事情のよくわからない人たちのために現地の状況を伝えなくてはいけないと考えた。以下は、2014年時点のインドネシアeコマースで知っておくべきことである。

モノを売るのにインドネシアの人はソーシャルメディアを利用する

SingPostによると、2014年1月~3月の間、ジャカルタのTwitterユーザは同じ期間の世界全体のツイート106億件の2.4%を占め、世界におけるTwitterトップ都市の座を維持した。しかし、同国で最も人気のあるソーシャルメディアチャネルは依然としてFacebookであり、6900万のアクティブユーザがいる。9月の時点でインドネシアには3000万のLineユーザがいた。 顕著な点としては、2014年において国全体のeコマース取引の27%はソーシャルメディア経由でなされたということだ。

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eコマースを促進するのにソーシャルメディアを活用するというのは、消費者向け企業がインドネシアに進出する前に考えるべき大きな事業機会である。LakuBgtやOnigiといった現地のスタートアップが現れ、企業によるソーシャルプラットフォームでの販売支援をしているが、この現象は、インドネシアのソーシャルコマース部門が急速に発展していることも表している。

どのような人たちがインドネシアで買い物をしているのか?

昨年、インドネシアでは460万の人がネットで購入をした。今年は590万人である。SingPostによると2016年までにこの数は870万人になるという。ネット購入者のうち20%の人はLazadaZaloraなど従来のショッピングサイトを好み、26.4%の人はFacebookやInstagramなどのソーシャルメディアが好きだという。26.6%の人はオンラインフォーラムやKaskusOLXなどの告知板サイトを好むが、驚くことにインドネシアのネット購入者の中で最も高い割合を示したのはBlackberry MessengerやLineといったメッセージングアプリで購入する人だった。

マッキンゼーによると、インドネシアの人はリスク回避的で、新製品や技術を取り入れるのは遅い方だという。販売者や他の顧客とのやり取りができるフォーラムやネットワーキングサイトのようなチャネルを彼らが好むのは、購入をする前に質問をしたり他人からのお薦め情報を入手したりできるからのようである。

インドネシアの人は様々なカテゴリの買い物をしているが、最も人気があるカテゴリは圧倒的に衣料・アパレルである。ネット購入者の61.7%が昨年、衣料・アパレルの買い物をしている。インドネシアのeコマースでは女性が圧倒的に支配力を持っており、購入率は女性の方が高い。最も支出の多かった品目は、衣料、携帯電話、旅行用品、ノートパソコン、アクセサリーである。

分散化された消費

昨年、インドネシアの3634億2000万ドルの小売支出のうち、ネットでの購入は18億米ドルにすぎなかった。今年の小売支出は4112億9000万米ドルであったところ、eコマースの売上は26億米ドルと上昇をみせた。SingPostの予想では、2016年までにインドネシアの小売支出は5430億7000万米ドルになり、eコマースは44億9000万米ドルにまで増加するとみている。しかしそれでも全体の1%に満たない。

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当初はジャカルタがインドネシアにおけるeコマースの成長をもたらしていたが、楽天やZaloraによると、2014年時点で同国での注文の70%は地方からのものであったという。この地域の中にはショッピングモールがないところもあるが、このような場所は、従来型店舗にアクセスできないような場所で便利な買い物ソリューションを求めている顧客にネット企業がアプローチする際に、ほとんど手つかずの事業領域・事業機会があるということを意味している。

eコマースの大手企業

2013年、インドネシアではAmazonが最も有名なB2Cサイトだった。インドネシア国内にオフィスがなくても、その価格と配送サポート、商品の幅広さで、最も多くのビジターを惹きつけてきた。しかし2014年、Rocket InternetがAmazonへの刺客として放ったLazada Indonesiaが国内トップに躍り出た。SingPostによれば、家電製品からライフスタイル製品へシフトしたことがトップ交代の理由だとし、またLazadaが行ったインドネシアバハサ語でのキャンペーンがRocket勝利の鍵だったとしている。

インドネシアのポテンシャルにあやかるべく、日本の大手、楽天の子会社Rakuten Belanja Onlineが市場に参入し、すでに業務を開始している。インドネシア独特の風習とリスクテイクを好まない傾向から、名前にBelanja(ショッピングという意味)を加えるといったローカライズ戦略で、リスクを好まないインドネシア人への敷居を下げている。

2014年5月時点でインドネシア最大のコミュニティサイトKaskusの発表では、登録ユーザは680万を超え、毎日4000以上のスレッドが更新されている。また、毎月7億5000万ページビュー、2500万ユニークビジターを見込み、1人のビジターはたいてい29分間をKaskusに費やしている。最大のライバルはOLX(旧TokoBagus)だ。OLXはインドネシア最大のeコマースコミュニティで、国内で3番目に大きなサイトだ。

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C2CマーケットプレイスのTokopediaによると、同社は1000万人のマンスリービジターを誇り、2014年には毎月平均して200万もの商品が購入されていたという。同社は依然成長初期段階のサイトと言えるが、ソフトバンクSequoia Capitalが最近Tokopediaに1億米ドルの投資を行ったことで、この比較的若い企業がLazada IndonesiaやKaskusなどと直接的な競争を繰り広げることになった。

インドネシア特有の悩み

SingPostによると、eコマースサイトをインドネシアで運営する際に、そのサイトが市場で新しいブランドの場合対面する最も大きな壁は、彼らのオンラインストアが信頼できるストアであると消費者に納得してもらうことだ。その上、インドネシア人はオンライン決済に対していまだ消極的だ。Vela Indonesiaの最新データによると、オンライン決済で最も利用されている決済方法は銀行送金で、郵送時の代金引換、そしてクレジットカードの順となっている。インドネシア人でクレジットカードを所有している人は全体の5%以下で、クレジットカード決済は同国のオンライン上の全決済のうちいまだ10%に満たない。

DokuVeritransiPaymuIndomogなどいくつかの企業は、電子決済問題に取り組んでいる。

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交通渋滞が多くなり、インターネット普及率が高くなるにつれ、人々はオンラインショッピングへと誘われる。eコマースビジネスのより洗練されたロジスティックスソリューションによって、国内でのグローバルおよびローカルのロジスティックス企業へのさらなる投資が行われることになるだろう。

将来のアジア経済を担う企業の1社としてインドネシアと最も強いつながりを築いていけるよう、ローカライゼーション、数種類の決済方法、そして郵送オプションを考慮することが、インドネシアのeコマース分野でビジネス展開していきたいと考えている企業にとって最も大切だ、とSingPostは報告をまとめている。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia
【原文】

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