メディア企業や大企業向けに最先端の広告分析ツールを提供する、台湾のビッグデータ・スタートアップ QSearch は、台湾からスタートアップ・チリに初めて選出された。スタートアップ・チリには今年 2,448 件の応募があった。
CEO Roger Do らによって設立された QSearch は、台北市長の柯文哲(Ko Wen-je)氏が選挙戦で歴史的な処理をおさめる上で重要な役割を果たしたとして注目を集めた。台湾で開催された ASIABEAT 2014 で優勝し、e27 が開催した、2014年の ECHELON の台湾サテライトで優勝している。
Roger Do は e27 に対し、次のようにコメントした。
南米進出の計画がある。インキュベータがあるから南米に行くというわけではない。実際、他の地域のインキュベータ、例えば、シリコンバレーからも誘いがあったが、それらは断った。我々のマーケティングのロードマップにはそぐわなかったからだ。スタートアップ・チリは我々のプランに合っていたので快諾した。
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スタートアップ・チリは QSearch に3.5万ドルを提供し、チリでの半年の運営をサポートするほか、2015年2月23日にスタートするインキュベーション・プログラムでトップ10〜100のスタートアップに選ばれれば、最大で数百万ドルのシリーズA投資を受けられる可能性がある。
このプログラムでは、QSearch がメンタリングを受ける以外に、QSearch がチリの地元スタートアップをメンタリングする機会も設けられている。
スタートアップ・チリは、我々を地元のスタートアップ・シーンの一部にしたいんだ。これこそ、我々がスタートアップ・チリがいいと思った部分の一つだ。一から南米で仕事を始めるチャンスを与えてくれるだろう。
東南アジアや南米はともにソーシャルメディアで高いエンゲージメントを見せているが、ソーシャルメディアにおける予算消費は低いと Do 氏は語る。
消費者や企業がどのようにソーシャルメディアを使っているかを調べるのが QSearch の業務だ。それに加え、非公開と公開情報のバランス感覚についても同社は研究しており、この点について、東南アジアは開放的だと考えられる。
QSearch の世界支配に向けての長期プランは、世界の中小企業との提携を進めることにあると Do 氏は語る。
金融気配や政治感情を予測し、マーケティングにも利用できる我々の基礎技術を使って、ジョイント・ベンチャーをやりたいというオファーを複数の会社からもらっている。
スタートアップ・チリは信じられないようなチャンスだ。大変うれしいし、それは信じられない道のりだった。QSearch にとってだけではなく、我々がアジアの他のスタートアップと共有できる経験が得られるという点において、南米は価値ある洞察を市場にもたらしてくれるだろう。我々は国という概念を越えて考える必要がある。スタートアップ・チリは、他の市場にどんな可能性があるかを見極める上で、スタートアップが小さな実験をしやすくしてくれるだろう。
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