Xiaomi(小米)の「ハードウェア100社戦略」とは

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The Xiaomi Bristband by Huami Technology

Xiaomi(小米)は今年7月、接続型リストバンドを公開した。これを製造したのはHuami Technology(安徽華米科技)である。XiaomiのオンラインストアとAlibaba(阿里巴巴)のTmall(天猫)にある同社の公式ストアにて販売されているこのリストバンドは、公開後4ヶ月で100万台の出荷を達成した。このカテゴリーでは最大の市場シェアを占めているという。

このリストバンドの機能と特徴は多くのアクティビティ・睡眠トラッカーと類似しているが、このリストバンドは平均的な市場価格より低い価格設定にて販売されている。

市場に出回っている他製品との大きな違いは、ユーザがこれを使用して自身のXiaomiユーザアカウントにアクセスし、Xiaomiのデバイス間でインターネットコンテンツやサービスにアクセスするのに使えることである(XiaomiアカウントシステムはAndroidをベースとしているが、HuamiはiOS版も開発している)。

2013年に設立したHuamiはリストバンドをローンチする以前に、XiaomiとShunwei(順為、XiaomiのCEOが共同設立したベンチャーキャピタルファンド)から資金提供を受けた。そして昨日には、Sequoia China、Morningside Ventures、ShunweiとともにBanyan Capitalが主導したシリーズB資金調達ラウンドにおいて、3500万米ドルを獲得したと発表している。

HuamiのリストバンドはXiaomiと同じくらいに野心的だ。曰く、すぐにヨーロッパやアメリカの市場にまで手を広げるそうだ。最近ではNestで働いていたデザイナーを雇い、アメリカにオフィスを構えている。

Xiaomiは、この投資ラウンドにおけるHuamiの評価額が3億米ドルだったと述べている。紛い物のリストバンドのみを扱う企業がローンチから半年も経たずにこのような高額にて評価されるのは稀だ。Xiaomiの後ろ盾が大きく影響しているのは明らかだ。

10月初旬、Xiaomiの共同設立者およびCEOのLei Jun(雷軍)氏は、彼らがXiaomiのビジネスモデルを再現させ、様々なハードウェア分野でさらに多くのXiaomi関連部門を立ち上げる予定だと述べた。Huamiはその一例になる。

では、Xiaomiのビジネスモデルとはいかなるものか?(中国版Appleではないのだ。)関連デバイスを製造し、それらを低いマージンで販売する。ユーザが新しいデバイスに移行しても、ソフトウェアプラットフォーム(またはカスタマイズしたAndroidシステムのMIUI)に確実に引きとめ、有料コンテンツ、サービス、広告、その他のオンラインで収益を生み出せるアプローチを介して、ソフトウェアプラットフォームから利益を上げる。

Xiaomiは、4種のスマートフォン、タブレット、スマートテレビ、Wi-Fiルーター、PressyタイプのAndroidボタン、Wi-Fiドングルを自社設計した。しかし同社は、接続機器を自社設計することも生産することもできず、特にスマートガジェットが至る所で登場してしまうと対応できない。

そこで、Xiaomiによるハードウェア100社戦略の登場だ。

つまり、サードパーティーのスタートアップ企業に投資し、彼らの製品をXiaomiのオンラインストアで販売する手助けをするのである。もちろん、それら製品はXiaomi系列の他のハードウェア製品と互換性があり、通信可能でなければならない。

だが、Xiaomiが選ぶ商品のどれもがヒット商品になるとは考え難い。Xiaomiのスマートテレビのこれまでの売れ行きはあまり良くない。噂によると、同社は中国本土で注目すべきスマートガジェットスタートアップを調査するためベンチャーキャピタル企業を招き入れたようだ。

Huamiのようなスタートアップへのさらなる投資は、少なくとも同業他社よりも速く商品を市場に出すという意味では有効だ。また、これはXiaomiやShunweiによって保証されるベンチャー資金に対するリスクもある程度低減させる。

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Reading Metrics through iHealth Blood Pressure Monitor on Xiaomi RedMi Phone

Xiaomiは、既に20社以上もの企業と協議中だと述べている。同社は数ヶ月前、中国とアメリカにオフィスを構えるインターネット接続ヘルスケアデバイスメーカーのiHealthの20%分の株式を取得したと発表した

iHealthは、ヘルスケアデバイスのブランドとしてAppleのオンラインストアでその名を広めた。XiaomiのAndroidシステムに対応しているiHealthポータブル血圧モニターはXiaomiのオンラインストアで入手可能だ。

Xiaomiストアにおける同様のコラボレーションには、DropcamのようなビデオモニタリングカメラのAnts、YeelinkによるWiFi対応スマートLED電球のYeelight、Chuangmi Technology(创米科技)によるスマートソケット(智能插座)、そしてZimi Technology(拙訳)によるポータブル充電器、そして1 more Designによるイヤホンなどがある。

Xiaomiによれば、元々はサードパーティーから持ち込まれたこの充電器は、発売したその年に1000万セットが出荷されたという。

他にも、XiaomiのCEOであるLei Jun氏が10年ほど前に投資したLakala(拉卡拉)というデジタル決済企業が製造したSquare風のモバイル決済機器もある。最近では、今年初めに中国市場でトップとなったMisfit ShineアクティビティトラッカーのメーカーであるMisfitにも投資した。

これまでXiaomiは、どの企業を提携相手にするかを決める前に各分野で多くの企業にアプローチし、それぞれのカテゴリーで1社を選んで傘下に収めてきた。中国のスマートホーム機器メーカーのORVIBO(欧端博)などXiaomiと提携しなかった企業もあるが、同社は取引条件が友好的なものではなかったと述べている。

Xiaomiと提携しなかった理由について、ORVIBOのCEO、Wang Xionghui(王雄輝)氏はQQ.comのDigi Channelのインタビューで3つの理由を挙げた

  • (1)XIaomiは、提携企業に毎年1つか2つの(年間出荷台数100万もの)ベストセラー商品を製作し、それをXiaomiに原価販売するよう求めている。
  • (2)提携企業は相当数の株式を売却しなければならない。
  • (3)Xiaomiが選んだ商品には、提携企業のロゴは使用せず、Xiaomiのロゴのみとする。

しかし、iHealthやAnt cameraといった企業のロゴはXiaomストアで販売されている商品に使用されているので、3つ目の理由については必ずしも真実ではないかもしれない。

最初の2つの理由については、Xiaomi戦略の要である。しかし、ORVIBOのようなサードパーティー企業にとっては、次のように懸念材料となる。

  • (1)たとえ売り上げが何百とあっても、提携企業は商品を原価販売しているので利益が出ない。
  • (2)Xiaomiはガジェット販売でユーザを獲得してXiaomiのソフトウェアプラットフォームに定着させるが、提携企業による他の商品はこのユーザ層を取り込めない。
  • (3)Xiaomiが相当数の株式を所有すれば、被投資会社(ORVIBO)はXiaomiの要請に従わなければならない。

【原文】

【via Technode】 @technodechina

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