新しい働き方を提案する転職・求人メディア「Paraft」がβ版をローンチ、IT企業20社の人材募集を掲載開始

SHARE:

paraft_featuredimage

大企業にとっても、スタートアップにとっても、優秀な人材を確保するのは大変だ。求人難とされる東京のIT業界周辺においては特に大きな課題であり、企業はあの手この手を駆使して活路を見出そうとしている。彼らにとって、今日ローンチした「Paraft(パラフト)」は救世主になるのかもしれない。

東京に拠点を置くリライドは今日、転職・求人メディア「Paraft(パラフト)」のβ版をローンチした。ローンチの段階では、THE BRIDGE の読者なら、よく見聞きする有名スタートアップなど20社の会社事情などについて、現地取材やインタビューをベースに記事を構成、「リモート勤務」「週3日の稼働」「コアタイム時間のみ出勤」など、従来の週5日8時間出勤にとらわられない働き方に特化して、転職希望者や求職者へのアプローチを狙う。

<関連記事>

リライドという社名には馴染みのない人もいるかもしれないが、渋谷駅前にあるコワーキング・スペース「Lightningspot」を運営する中川亮氏が、Paraft 運営のために新たに立ち上げた会社といえば、わかりやすいだろう。中川氏はこれまでにも、フリーランサーが仕事に対する自由度を確保しながら、企業からの業務受託を支援するウェブサービス「PROSheet(プロシート)」を立ち上げており、当初の期待を上回る成果を出せていることは、かねてから聞いていた。今回の「Paraft」は、前述した仕事に対する自由度を正社員の分野にまで持ち込もうとする、新たな挑戦だ。

ryo-nakagawa_portrait
リライド代表取締役 中川亮氏

PROSheet で面接をやっていく中で、35歳を超えたあたりから、フリーランスのままやっていくか、企業に転職するかを考える人が多いことがわかった。子供が生まれたので子供との時間を確保したいとか、特に通勤ラッシュからの解放を求める人が多かった。人生のフェーズによって仕事の優先順位は変わってくるので、それにあった働き方ができるかどうかが重要になる。

一方、企業の方も仕事をちゃんとやってくれるなら、勤務体系は問わないというところが増えてきた。働き方の条件を譲歩することで、大企業やフリーランスからスタートアップなどへの人材の流動が増えている。(中川氏)

Paraft では、当面は KPI などは設定せず、検証を繰り返しながらサービスをブラッシュアップしていくそうだ。まずは現在、情報を掲載している20社を手始めにユーザの反応を確認し、5月には正式版を立ち上げ、9月を目処にIT業界のみならず全業態へと拡大を図る。

paraft_clients
Paraft に情報掲載を開始したIT企業やスタートアップ(一部)。

Paraft は、企業から広告を出稿してもらうというビジネスモデル。もちろん、企業が人材募集をダイレクトに掲載する方法もあるのだが、すでに募集が終わっている掲載が残っているケースが多いように思う。そこで、広告のように掲載期間が定まっているものの方がいいのではないか、と仮説を立てた。

人材紹介などでありがちなのは、求職者の職務経歴書をブラッシュアップし、本人に無理させてしまうケース。PROSheet ではユーザに質問をする内容を工夫していて、それは Paraft にも生かされている。

自由な働き方を応援してくれるメディアやブロガーなどが Paraft を紹介してくれる予定で、自然流入が期待できる。5月時点での稼働クライアント数50社、サイト登録ユーザ数2,500名を目指したい。(リライド COO 山田勝氏)

仕事ができる人には、いろいろなところからお声がかかる。労働者人口が減っていくこの国では、その傾向はより顕著になっていくだろう。

企業においては、業務責任を負うという観点から正社員の起用が求められる一方、専属の人的リソースだけではエクスパティーが求められる仕事は回しきれなくなりつつある。Paraft はその中間、いい塩梅の需要をうまく突いているかもしれない。

paraft_sample
Paraft に掲載されたBracketの事例。
(記載内容はサンプルであり、実際の募集内容とは異なる場合があります)

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録