就活動画「レクミー」運営会社が1.7億円を調達、就活情報アプリも公開

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学生の就活情報、採用支援事業を展開するリーディングマークは2月6日、日本ベンチャーキャピタル(NVCC)、みずほキャピタル、リンクアンドモチベーション、SMBCベンチャーキャピタル、EastVentures、および個人投資家数名に対する第三者割当増資の実施を発表した。

調達金額は1億7100万円で払い込み日や割当した株式の比率などの詳細は非公開。2013年11月に実施したサイバーエージェント・ベンチャーズからの調達と合わせてこれまでの累計調達額は2億2100万円となる。

また同社はこれに合わせて就活情報をまとめた情報アプリ「レクミー」も公開している。ネット上に公開されている就職情報をまとめて検索、閲覧できるアプリで、就職活動中の学生向けに85種類のタグから最適な採用情報を検索、配信してくれる。利用は無料でiOS7以降とAndroidに対応。

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就活情報アプリ「レクミー」

リーディングマークの創業は2008年。企業の採用コンサルティングと就活生の母集団形成(募集事業)で事業を作り、現在約200社のクライアントを抱えるまでに成長している。

「創業時はテレアポで営業してましたね。とにかく手伝わせてくださいっていうのをやりまくって。ある日、大手のクライアントさんがじゃあということで就活イベントに参加してくださったんです。絶対に成功させようと頑張った結果、継続して発注して貰えるようになって」(代表取締役の飯田悠司氏)。

噂は広がり、事業は順調に拡大。しかし時期はリーマンショックと震災という未曾有の大災害が日本経済を襲った時期と重なる。当然企業は採用から縮小していく。

「2011年には私とアルバイトだけになってました。会社たたんだ方がいいのかなって思った時期もあったんですけどね。ただ、物は溢れてるけど、本当に人々は幸せになってるのか、やりがいある仕事につけているのかって思って」(飯田氏)。

recme_レクミー____レクミーLIVE応募受付中

人材関連の事業は数年続けていて数字の作り方はある程度理解していた飯田氏。しかし就活の仕組みはどうも効率が悪い。沢山エントリーしないと儲からない大手の就活サイトや、高額の手数料を要求することになる人材紹介、そのどちらでもない「中庸」がないか検討した結果が動画で就活生と企業をマッチングさせるレクミーだった。

結果、開始1年でユーザー数は目標だった1万人を超えている。

動画による就活生情報の提供により、利用企業の採用にかかる工数が15%から70%に圧縮できた一方、レクミーには就職先の情報が少なく、圧倒的な量を誇る大手にはまだまだ遠く及ばない。そこで準備したのが今回公開された就活情報をまとめたアプリ「レクミー」だった。

「採用情報をネット上から集めています。求職者はタグを選ぶだけでマッチする採用情報やセミナー情報を受け取ることができます」(飯田氏)。

著作権などの課題については一通り検討済みということで、さすがに大手採用サイトが集めた情報などはクローリングの対象外になっている。ただ、最近よくあるニュースキュレーションのような情報収集と違い、採用情報の検索には米Indeedなどの例もあるので、企業側はこの窓口によって応募者が増えるのであれば大きく問題になることはなさそうな気がした。

採用情報も(こちらは採用支援の)レクミーを既に使っている企業は、既存サービスとリンクして就活生はそのまま動画による応募エントリーも可能になる。それ以外の単純なクローリング情報の場合はそのまま大元の採用ページへ誘導されることになる。

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