Wantedlyが学生向けに就活・インターン特化型アプリをリリース

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シゴトSNS「Wantedly(ウォンテッドリー)」を提供するウォンテッドリーが、学生向けにインターン探しに特化したiOSアプリの提供を開始した。同アプリでは新卒採用の情報や学生インターンの募集情報が中心に掲載されている。

現在、Wantedlyには、5万人の学生ユーザがいるという。インターンの募集も昨年比で400%増加し、企業から出される募集の30%は学生向けであるなど、サービス上で学生の存在感が増している。

だが、すでに働くことを経験した人に対して仕事に関する情報を発信することと、まだ働くことを経験したことがない人に対して仕事に関する情報を発信するのでは、発信する情報は異なってくる。

こうした背景からWantedlyでは、学生に対して発信する情報を仕事経験者と分け、より充実させていくために、学生向けに特化したアプリをリリースするに至った。

ウォンテッドリー執行役員 久保長礼氏
ウォンテッドリー執行役員 久保長礼氏

今回の開発をリードしたウォンテッドリーの久保長礼氏に、開発の背景について伺った。久保長氏はWantedlyのiOSアプリの開発にも携わっており、以前も本誌のインタビューに答えてもらっている。

久保長氏「サービスを利用するユーザに対して、最初に伝えられるメッセージは限られています。Wantedlyを、学生にとってもっと使いやすいものに進化させていきたい、給与じゃないところで仕事を探してもらいたい、という想いから今回のアプリのリリースに至りました。

すでに現場でインターンを経験している学生もいますが、そうでない学生も大勢います。最近では、検索からWantedlyに流入してきたものの、「知っている企業がない」といった理由からサイトを離脱してしまう学生ユーザも多くなってきています。今回のアプリでは、そういったフォロー層の学生を引き上げていきたいと考えています」

インターン特化型アプリでは、学生向けに仕事に対する理解を深めるためのコンテンツを充実させており、本体サイトのようなシゴトSNSというよりは、メディアとしての側面が強化されている印象を受ける。

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久保長氏「今回のアプリの特徴としては、「特集」の掲載が挙げられます。社内の編集チームが、各業界やサービスの紹介を丁寧に行っています。また、インターン経験者の先輩のインタビューを掲載する他、社員のインタビューも掲載するなど、仕事を理解し、共感してもらうためのコンテンツを充実させています」

ウォンテッドリーのビジョンは、「「はたらく」を面白くする」というもの。このビジョン達成を達成するためには、学生の働くことに対するリテラシーを向上させる必要があると考えました。そのために学生にとってわかりやすい情報を掲載し、閲覧しやすくする必要がありました。

今回のアプリでは、プロフィールも学生向けに設計し直されており、サークル活動や部活動、インターン歴など掲載する部分が追加されている。同じ学校の先輩が働いている会社の募集が出てくるという企画を実施するなど、OB訪問の代わりのような機会の提供も行っていくという。

久保長氏「学生の人には、就活・インターンシップ版Wantedlyを使って、その会社で働いている人にまず会ってみてほしいと思います。会ってみて、合いそうだったらインターンなりで、実際に仕事を体験してもらいたいと思います」

サービスが成長してくると、特徴を切り出したアプリをリリースされることがある。全体のユーザに占める学生のボリュームが増え、今回ウォンテッドリーは学生に特化したアプリをリリースするに至った。

ウォンテッドリーはアプリのリリース後、ユーザの反応を見ながら改善を重ねていく方針。まずは東京を中心とした就活中の学生5万人を含む、10万人のユーザを獲得することを目標としている。

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