中国のeコマースについて、もしかすると今年1番の奇妙なニュースが入ってきた。AmazonがAlibaba(阿里巴巴)のマーケットプレイスであるTmall(天猫)に出店したのだ。Amazon China店では食品、女性用の靴、子供用衣料品などを扱っているが、このTmall店(写真上)で現在のところ扱っているのはそのうちのわずかで、店舗アドレスはAmazon.tmall.comになる(店舗を発見したWall Street Journalに感謝)。
Amazon Chinaは中国で苦戦してきた。Alibabaが運営する2つのマーケットプレイス(Taobao=淘宝とTmall)だけでなく、JDやSuningといったその他地元のライバルにも後れをとっている。iResearchのデータによると、2014年末の時点で、Amazonは中国で8番目の規模のeストアだが、取引高ではわずか1.3%の市場シェアしかない。市場シェア57.6%のTmallが市場を支配している。
中国という巨大モール
Amazonにしてみれば、気まずいながらも止むを得ない状況だ。まるで、Amazonは巨大ショップをまったく検討外れの場所にオープンさせた後に、ずっと混雑しているAlibabaのショッピングモールに支店を開かざるをえず、その屈辱に耐えているかのようだ。
この事態はつまり、Amazonが事実上Alibabaの顧客になったこと、そして、Tmall店での売り上げひとつひとつに関して手数料を払わなければならないことを意味する。
中国で独自のeコマースサイトを持っていても、多数の一流ブランドや小売業者がTmallにフラッグシップストアを構えている。WalmartのYihaodian(一号店)などオンラインの小売企業がこれまでにTmallに出店している。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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