プレゼン/提案資料作成クラウドソーシングのスマートキャンプが、資料公開プラットフォーム「Boxil(ボクシル)」を正式ローンチ

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プレゼン/提案資料作成のクラウドソーシング・プラットフォーム SKET(スケット)で知られるスマートキャンプは30日、資料の登録・公開プラットフォーム「Boxil(ボクシル)」を正式ローンチした。言うまでもなく、SKET は〝助っ人〟に、そして、Boxil は〝僕を知る〟に名前が由来している。つまり、Boxil は〝僕〟〝自分〟を知ってもらうためのサービスだ。

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ビジネス上の提案資料は一般的に PowerPoint や Keynote などで作成され、営業目的でPDF 化されたものが自社サイトや SlideShare などに配置されることが多い。それで事が足りると言えば足りてしまうのだが、敢えて Boxil を開発しようとした理由は何だろうか。

satoshi-furuhashiこれまで SKET を提供してきたのですが、そこで課題となったのは、クライアントが資料作成にいくらまでならコストをかけていいか、ということです。クライアントにとって、提案資料が営業活動に役に立ったのか、売上にどの程度貢献したのか、ということを定量化して情報を還元したいと思いました。

資料を見にきたユーザが何ページまで読んで離脱したのか、何ページまで読んで問い合わせをしてきたのかをわかるようにしたい。

資料の複数のバージョンを掲載して、例えば、価格表を載せた資料と載せていない資料で、A/B テストをすることができます。(スマートキャンプ代表の古橋智史氏)

古橋氏によれば、提案資料を閲覧しにくるユーザの多くはソーシャルメディアからリーチしており、そのユーザは 1) 単純に資料に興味のあるユーザ、2) 新しい商材を探している代理店(広告代理店)、3) 一般のエンドユーザの3つに大別できるのだそうだ。

筆者のようにマーケットリサーチをする過程で、このような資料を参考にさせてもらうケースは 1) のユーザに分類されるだろう。このとき、いわゆるペイウォールのようなしくみで、ユーザ情報を登録しないと資料を閲覧させてもらえない場合、入力した個人情報に基づいて、その資料を公開している企業から営業電話の猛攻に遭うことを恐れるのは、筆者に限った話ではないだろう。しかも、ペイウォールがあることにより、OGP(Open Graph Protocol)やランディングページがうまく機能しなければ、ソーシャルメディア上で資料の存在を拡散することもうまくできない。

Boxil では3ページ目くらいまで無制限に見られ(最終的な仕様は、インタビューの段階では調整中だった)、その後 Boxil のユーザ登録が求められる。また、完全に無制限公開されている資料については、Boxil のユーザ登録さえ求められない。資料公開元は、資料に関心を示したユーザにチャットでコミュニケーションができるため、これが電話に代わる営業チャンネルとして機能する。今後は、資料公開元にランディングページの自動作成機能、アクセス解析ができるダッシュボードなども提供する計画だ。

動画に続く、次のコンテンツのトレンドがインフォグラフィックだと思っています。(古橋氏)

同社の今後の動向が楽しみだ。

スマートキャンプは昨年、昨年開催された Incubate Camp 7th から輩出。昨年末には、ソラシード・スタートアップスから約2,000万円をシード資金を調達している。

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3月11日、朝日新聞メディアラボ渋谷分室で開催された「Sprout」でピッチする古橋氏。(撮影:モリジュンヤ)

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